自然食業界キャリア15年のOBが綴る

自然栽培と有機栽培との違いとは?成功者に共通する心構えとは!?

2021/05/14
 
自然栽培
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生協、有機野菜の宅配団体などに15年在籍し、自然食業界の裏表を目の当たりに。本当に安全に食べられる食材とは何か?日々追求しています。

■目次
1、自然栽培と有機栽培
2、人間都合と野菜の都合
3、有機栽培の問題点は?
4、自然栽培成功の秘訣に迫る!

 

子供の目線に立つためには、

 

「まずはしゃがむことなのです」

 

この言葉は肥料も農薬も一切使わない自然栽培の第一人者、奇跡のリンゴで有名な木村秋則さんの言葉です。

 

自然栽培を成功させる人には共通点がある。それは人間目線を排して、どれだけ作物の立場に立ってあげられるか?結局のところ、この点に尽きるというわけです。

 

農家はそれぞれタテマエでは色んなことを言うものなのですが、その本音はというと、

 

・たくさん収穫したい
・早く出荷し、高値で取引してもらいたい

 

そのことで多くの現金を手にしたい。農家の胸の中には、常にこうした思いがあるものです。だから肥料をはじめとしたとさまざまな人工的措置をアレやコレやと繰り返して、より速く・より多くの収穫を実現しようとする。こういうことになるのです。

 

でも作物の側からしてみれば、別により速く育ちたいだなんて思ってはいない。速く大きく育つことで、たくさんの現金に換えてもらいたいだなんて、

 

「全く思っていないもの」

 

ただひたすら、より快適で、より育ちやすい。こうした環境を整えて欲しいと思っているのです。

 

農家の思いと作物の思いとは相反するものになりやすい。結果として、人は作物に散々のムリを強いてしまうことになりやすい。作物に、そしてそれを育む土に対して、ムリを強要し続ければ、当然ながら

 

“虫や病気”

 

にヤラレてしまうといった結果が待ち受けている。この矛盾を解決するのが薬剤。農薬を散々に撒き散らすことで、幾度にもわたる延命措置を施していく。

 

こうしてどうにかスーパーの棚に並べられるように、人工的な調整を繰り返し続けているのが現状です。これは有機栽培の宅配も、自然食品においても、多少の違いはあれども、そこに大差は見られない。

 

作物の側に立つ、言うはカンタン、行うは難し。残念なことではありますが、これが今の農業の偽らざる現実の姿。こういうことになるのです。

 

そこで今回は、「自然栽培と有機栽培」の違いについて考えることで、無投薬無医療の生き方実現のヒントについて述べてみます。

 

■人間都合と野菜都合

傘を持たずに出かけて行って、突然の雨に降られてしまう。体は当然、ズブ濡れ。髪も服も持ち物も、みんな水浸しになってしまう。

 

家に着いたらイチ早く、服を脱いで体を拭いて

 

「乾かしたい!」

 

誰もがそう思われるのではないでしょうか?それは野菜だって同じ。野菜だって生きもの、濡れたら当然、乾かしたいと思うはずなのです。

 

そうであるにも関わらず、野菜も植物。だから水が好きなのだろう。ついついこんな風に考えてしまいがち。水はけの悪い土に植えられていたら、水がなかなか乾かないから

 

“苦しくてツライ”

 

その結果、虫や病気に見舞われやすくなり、農薬が必要になってしまう。このような悪循環の引き金にハマってしまうケースが多いのです。

 

また農作業をしていると、葉っぱの上に土やドロが乗ってしまうケースもある。そうなると当然、野菜にはストレスになってしまいます。

 

私たちも顔に泥がついたら落としたいと思うのと同じ。常に野菜の側に立つことが無肥料・無農薬の自然栽培の大前提になる。こういうことになるのです。

 

また隣の大根とどれくらいの距離を取って植えるか?これを「株間」というのですが、栽培においてはこのことも大切なポイントになります。

 

ある畑では、大根1本100円で売れるとして、5000本出荷できれば、売り上げは50万円になります。でも、株間を広くとって隣の大根と密にならないように配慮する。

 

こうして出荷本数が4000本になってしまうと、売り上げは40万円にダウンしてしまいます。そうなると、手にできたはずの10万円を損することになってしまう。

 

だから多くの農家は株間を可能な限りギュウギュウに詰めて、タネを置いてしまう。農家にとってはそれは必要で大切なことなのでしょうが、大根からしてみれば

 

「狭くてツライ・・・」

 

風通しも悪くなり、葉が重なり合うため太陽の光が当たりにくくなる。もっと広いところで伸び伸び育ちたい。こう思うのは自然で当たり前です。

 

私たちがギュウギュウの満員電車がイヤなのと同じ。こういうことになるのです。

 

■有機栽培の真相・・・

また有機農業は『環境保全型農業』なんて呼ばれていて、有機は安全で地球に優しい農法。こんな風に広く宣伝されていて、私たちもそのように思っているのです。

 

でも有機肥料とは、

 

“動物の糞尿”

 

コレを主な材料にしたもののことになります。糞尿はどこまでいっても汚物に過ぎず、使うなら使うで長期熟成。長い熟成期間をとることが、最低限の処置として必要になる。

 

汚物には汚物にふさわしい菌などの微生物、回虫の卵などの虫類。さらには現代の畜産業においては、抗生物質や遺伝子組み換え飼料などがかなりのレベルで乱用されている。こうしたモノが糞尿の中に入り混ざってしまうのです。

 

当然、使用に際しての規制が入って然るべきものなのですが、現行の有機JAS法においては、抗生物質や遺伝子組み換え作物の肥料への残留。これを規制する条項は

 

「存在しない」

 

これが有機栽培の実際の姿、そういわねばならないのです。

 

有機肥料は完熟してから使うもの。このような認識は広く知られていることではありますが、でも何を以って完熟肥料というのか?その定義はマチマチでバラバラなのが現状です。

 

本来なら、有機栽培の宅配団体や自然食業者が率先して提携農家が使う有機肥料をチェックするなどの管理を行う。このような措置が必要となるのでしょうが、それを行っているところは

 

“ほぼ皆無”

 

有機肥料の管理は各農家に任せっ切りといわねばならないのが現状です。農家の方でしっかりやってくれれば良いのでしょうが、それもバラバラ。

 

完熟までに最低3年は必要と長期熟成を大事にする農家もいれば、臭いが消えればそれでOKという農家もいる。またニオイがあっても問題なしといわんばかりに、ほぼ生の糞尿肥料を田畑に投入するケースも見られるのです。

 

こうした肥料管理の甘さから、有機野菜には回虫や病原微生物の温床であるとして、決してサラダで食べてはならない。食べるなら必ず

 

「火を通せ!」

 

このように警告する研究者だって少なくないのです。有機栽培の農産物が、化学肥料を使ったものに比べて、気持ち悪い・・・。そういう声が少なからずある理由は、肥料管理の甘さにあるといえるのです。

 

熟成もそこそこの糞尿や残飯などがリサイクルの美名のもとに田畑に有機肥料として入れられていく。一反(300坪)当り、1トン、2トン中には10トン、20トンと使われる糞尿肥料。

 

私たちがくさいニオイの場所や汚物が散乱している場所をイヤ!と思うように、野菜だってイヤなはず。野菜の側から栽培の方法を考える必要があるのではないかと思うのです。

※参考:『有機野菜の宅配選びは2つの重要ポイントをチェック!

自然栽培

 

■耳を澄ませ!目を開け!

自然栽培の第一人者で、冒頭で紹介した木村秋則さんは、この栽培に取り組んでみようと思う人々に対して、

 

「もし私が野菜だったら・・・」

 

常に自らの心にこう問いかける、このことの重要性を強調しています。

 

もし自分が野菜だったら、ギュウギュウに詰め込まれたいだろうか?
もし自分が野菜だったら、糞尿まみれのエサを食べたいと思うだろうか?

 

そして、あなたには野菜たちが、苦しいよ、つらいよ。こんなご飯は

 

「食べれないよ」

 

そう嘆きうめく声が聞こえていますか?このように尋ねていくのです。

 

常に野菜の側に立つことの重要性。野菜が快適!と思える環境であってこそ、初めて無肥料・無農薬の自然栽培の入り口に立つことができる。このように伝え、広める活動を続けているのです。

 

有機肥料、有機野菜、有機栽培は良いイメージばかりが先行している面が強いのですが、実態はこうしたものであることも知っておく必要があるのではないでしょうか。

 

使われる肥料が、きちんと長期熟成されたものかどうか?そしてどのようなモノを有機肥料として使っているのか?

 

動物性肥料なのか?植物性肥料なのか?農薬の使用情報と併せて、詳細な肥料情報も必要なのではないか?このように思っているのです。

 

自然の野山を眺めてみれば、いつだってそこは無肥料・無農薬の世界になります。

 

アマゾンのジャングルも、屋久島の縄文杉も、人が有機肥料や化学肥料を与え続けて作られたような世界では決してない。

 

自然食とは、自然界の摂理に則して育てられた食材のことを指す言葉なのだから、安全で安心なお米や野菜を食べたいのなら、無肥料無農薬の自然栽培ものを選ぶことが大切。

 

私はこのように思うのですが、あなたはいかが思われるでしょうか?

 

■『肥料も農薬も一切使わない・自然栽培のお米や野菜を購入できる通販&店舗リスト

 

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有機野菜の宅配選び・後悔しない9つのポイント

この記事を書いている人 - WRITER -
生協、有機野菜の宅配団体などに15年在籍し、自然食業界の裏表を目の当たりに。本当に安全に食べられる食材とは何か?日々追求しています。

Comment

  1. あかね より:

    むーさん、こんにちは^^

    そうですか!むーさん夫妻のご両親たちが富山に移住されるかもしれないのですね!確かに年老いてくると近くにいた方が双方にとって安心できますものね。私も親に関してそこは悩みの種です。

    富山は雪の心配がなければ(笑)住みたい場所の一番に上がるのですが・・・う~ん迷います(笑)

    東京の友達は、富山を気に入ってくれた模様です。世界一美しい景色のスタバに行き、白エビのかき揚げ丼を食べたとか。そして立山連峰がスイスみたいで感動したそうです。

    自然食品のお店で売られている有機野菜と呼ばれている野菜たちが、新鮮で美味しそうに見えたことがないんですよね。なのに値段だけはスーパーの倍もする。常々不信感をもっていたので、買う気にはなりませんでした。

    むーさんの記事を拝見するようになって、ますます有機のものは買いたくなくなりました。たとえ植物性肥料であっても。

    昔のように地産地消をしていれば、無駄な輸送も必要なくなるし、現地でしか食べることができないものを食べに行くという楽しみも増えますよね~

    現在のような三角支配の世の中ではなく、江戸時代のような、まるい社会を作っていけたらと切に思うこの頃です。

    主人も私も、本当にむーさんとのご縁にとても感謝しています。こちらこそ、これからもよろしくお願いします!

    いつもありがとうございます!!

    • 茶太郎 より:

      あかねさん、こんにちは。

      コメント頂きまして、ありがとうございます。

      そうですね、富山は日本のスイスなんて言われてますからね。

      黒部辺りになると、天然水がそこら中に湧き出ているので、私たち夫婦もよく汲みにいきます。

      日本名水100選の汲み場があって、本当に美味しい水を無料でいくらでも汲み放題。

      ウチの近くでも湧水がありますが、やっぱり黒部には敵わない。そんな感じですね。

      白エビも、甘えびも、岩ガキも何もかもうまいけど、私のお気に入りは鱒ずし。

      添加物だらけのモノが多いのですが、中には無添加のものもあって、コレは美味。

      次回、ぜひあかねさん、マナブさんにも味わってもらいたい富山の一品です。

      そうですね、有機野菜はあまりに問題が多過ぎますね。イメージばかりが先行して
      いるのが、本当に邪魔でめんどくさい。

      みんな無農薬だと思って買ってしまっているのでしょうね。一種のサギのような
      ものだろうと思います。

      確かに江戸時代は問題もいろいろあるけど、各藩主たちは年貢米を大阪の堂島に
      持っていって、そこで金銀銅の正貨に換える。

      それを各藩主たちは、自分たちで独占したりすることなく、藩内の物品流通に
      役立てていった。

      こうしたことがいわれています。フランスのルイ王朝とは全然質が違う。

      こういう日本人の伝統的な素晴らしさを決してなくしたくはないものです。

      江戸の藩主たちに比べて今の政治はヒド過ぎる!怒りしか込み上げてこないのですが。

      こちらこそ、いつもありがとうございます。マナブさんにもよろしくお伝えくださいね、拝。

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