活性酸素除去と抗酸化サプリメントの知られざる関係とは!?

■目次
1、抗酸化力の落とし穴は!?
2、抗酸化物質の仕組みはこう!
3、自然物と人工物との違いとは!?
4、メリット・でメリットを天秤に!
「発ガン性、アレルギー、糖尿病」
こうした深刻な病気の原因として、
活性酸素
が挙げられています。活性酸素は諸悪の根源!ともいわれる物質で、体内で過剰に発生すると私たちの細胞に攻撃を加えてしまう。本来は菌やウイルスなどの外来物や異物などを攻撃してくれるといった健康維持に
“欠かせない物質”
でも、体の中で増え過ぎてしまうと、厄介な病気の原因になってしまうといわれているのです。活性酸素を増やしてしまうものとしては、ストレス、農薬、添加物、大気汚染などがありますが、それを無毒化する役割を持っているのが食品。
「抗酸化食品」
といわれる食品群が活性酸素から私たちを守ってくれる、このように言われているのです。このことから抗酸化サプリメントなどを飲む人も多いのですが、そこに
問題はないのでしょうか?
抗酸化サプリはキケンな病気から私たちを救い、守ってくれるものなのでしょうか?
そこで今回は、「抗酸化食品」について考えることで、無投薬無医療の生き方実現のヒントについて考えてみます。
■抗酸化物質の仕組み
コエンザイムQ10、ビタミンC、セサミン、これらの物質は
「抗酸化サプリメント」
として人気があるようです。これらの抗酸化物質が体内でどのように作用するのかといえば、活性酸素に抗酸化物質が吸い付く。そのことで活性酸素の害が無害化される。このように盛んに宣伝されているのです。
活性酸素がたくさん体内にできても、こうした食品やサプリを多く摂っていれば安心。しかもいつでもどこでも、気軽に摂取できるから
“便利!”
そう言われているのですが、それは果たして本当なのでしょうか?
■自然物と人工物
一口に抗酸化物質と言いますが、サプリと食品とでは違うことがいわれています。抗酸化サプリの場合、活性酸素と結びつくと、
「酸化型ビタミンC」
「酸化型コエンザイムQ10」
このような物質に変化することがいわれています。それが体内に残ったままになってしまうので、異物である酸化型抗酸化物質を攻撃しようと、より過剰に
“活性酸素が増加”
してしまう。安易にサプリメントなどで抗酸化物質を摂取すると、このようなイミのない事態を招きやすくなってしまうのです。これに対して、レモンやトマトなどの野菜や果物に自然に含まれる抗酸化物質は、有害物質に
「変化しにくい」
ことがいわれています。なぜそうなのか?それはいろいろと言われていますが、ズバリ言うなら、
“自然の力”
人造物は所詮は自然の力や恵みには及ばない。化学記号を合わせることができても、とても肩を並べられるようなものではない。このように言えるのです。
またイギリスの国民保健サービスが推進した「科学に基づく医療政策」のプロジェクトチームは、抗酸化サプリメントは、目の老化に効果がないばかりか、
「加齢黄斑変性」
を罹患する確率が21%も上がってしまうことを、7万6000人のデータからヒモ解き、結果を報告しています。加齢黄斑変性は失明を招く恐れがある深刻な症状なので、本当に注意が必要です。
サプリメントで簡単便利、すばやく抗酸化力を補給!それは手軽で良さそうに聞こえますが、逆に健康を害してしまう確率を上げてしまう。抗酸化力を体内に補給したいのなら、食材の形で摂らないと
“意味がない”
このようにいえるのです。
■メリットとデメリット
とかくこの世に溢れる商品はメリットばかりを強調して、自社に都合の悪い
「デメリット」
については触れたがらないのが普通です。それはメリットばかりを過大評価して、デメリットを過小評価する姿勢といえるでしょう。
無投薬無医療の生き方実現を目指すなら、こうした一方的な情報を決して鵜呑みにしてはなりません。何ごともメリットがあればそれに付随するデメリットだってあるものだからです。
健康のために良かれ!と思ってすることが逆効果になってしまう。それでは本当に悲し過ぎるので、常に
“メリット・デメリット”
を天秤にかけるクセをつけたいものです。
■参考文献
・『服用危険 飲むと寿命が縮む薬・サプリ (鉄人文庫)』 鈴木佑 著 鉄人文庫 刊
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