農業と医療は金儲けの手段のままでホントに良いのか?

■目次
1、金儲けの手段で良いの!?
2、医療制度が病気を作る!?
3、農業で儲けを生むためには!?
4、見習うべきは見習うことが大切!
「農業と医療」
これらは産業として、位置づけられています。産業である以上は、
儲けなくてはならない。
この縛りのもとに、日々経済活動として行われているわけです。経済活動という以上、大切なのは
「利益」
利益を上げない限りは、農民も医療機関も存続できないわけなのです。
でも、
これらの産業を経済原則に当てはめて本当に良いのでしょうか?食は命の源だし、医療は命を救うためのもの。それを儲けと結びつけて良いのか?という問題です。
今回は、ムダと儲けについて考えることで、無投薬・無医療の生き方実現のポイントについて考えてみます。
■儲けと医療機関
医療機関は、国民皆保険制度のもと、
「成果報酬型」
の収益体制になっています。
それはクスリを出せば出すほど儲かる。検査をすればするほど儲かる。このような構造で運営されているのです。
風邪に抗生物質など効かない、こんなこと医者なら誰もが分かっているはずなのに、処方され続けている。そうでもしないと、医療機関は儲けることができない仕組みになっているのです。
検査も同じです。検査をすればするほど、医療機関の収入は増えていく。だからMRI、CT、PETなどの検査機器が導入され、
“念のため”、”とりあえず”
と意味のない検査が行われ続けているわけなのです。そしてCTやMRIなどの高度な検査機器の三分の一は日本に導入されているといった報告もあるのです。
ただ儲けるだけの手段で意味などない、それどころか患者に大きな健康面での負担を強いてしまう。儲けるための医療など、
果たして必要なのか?
私たちは真剣に現実を見つめる勇気を持たなくてはならないのです。
■薬剤依存の農業の姿
これは農業においても同じです。安く栽培し、高く売るためには、
「速く・大きく・キレイに!」
農産物を作る必要があります。スーパーなどで並べられた際に、大きくてキレイな農産物でないと買ってもらえないことになるからです。
そのためには、そんなに必要ない!というくらいの肥料が使われる。そして虫にかじられてしまえば、もはや売り物にならなくなってしまうので、
“何十回と農薬”
を撒かざるを得なくなる。
線虫といって、大根やジャガイモなどを這う虫がいますが、これに這われてしまう、皮がめくれたような見栄えの悪い野菜になってしまう。そこで、
「土壌食毒剤」
といわれる毒ガスを打ち込んで、土の中を生命のいない空間にしてからタネを播く。このような薬剤依存型の農業にならざるを得ないのが現状です。
こうして薬剤の力を駆使して育った野菜を食べる。「農薬公害」といわれるように、ガンやアレルギーなどの病気を作り出し、さらに周囲の環境を汚染する結果を招いているのです。
加工食品も同じです。原価を低く抑えなくては儲けが充分出ないからこそ、たくさんの食品添加物が使われることになる。
それが体に与えるダメージは計り知れない。私たち日本人は年間8キロもの食品添加物を食べている計算になるといわれているのです。
■見習うべきは!?
農業も医療も儲けなくてはならないものなのでしょうか?
このやり方を続けている限り、安全な食べもの、患者本位の医療の実現は遠のくばかりになってしまいます。
今国会の冒頭、首相の施政方針演説において、農業を成長産業にするべく、海外輸出の強化を高らかに宣言されていました。自民党歴代政権がそうであったように、農業を経済原理から外す意向は全くない模様です。
先進国といわれるどの国も、自国の農業に対しては手厚い保護を与えています。特にヨーロッパ各国の直接保障政策は私たちも見習うべきものがあると感じます。
ヨーロッパは2度の世界大戦の戦場となり、農業生産基盤が根こそぎ破壊されてしまった。アメリカからの農産物支援で連合国は勝利したわけですが、国民の胃袋を
他国につかまれてしまうことの危険性
を骨身に刻んだ。その結果、大切な食料生産の担い手、環境保護の担い手である農家を手厚く保護し、農業を行っているだけで国から給料が支払われる、
公務員のような扱い
になっているのです。
生命の糧を儲けの手段にしてはならない。患者の命を預かる医療を儲けのタネにしてはならない。首相演説を聞いて、改めてそんなことを思いました。
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