離乳食の進め方で乳製品はいつから!?体の自然に学ぶ食材選定術

■目次
1、離乳食の悩みに乳製品品
2、そもそも離乳ってどういうこと!?
3、粉ミルクが役立たずな理由はココ!
4、人の体を動かす燃料って一体なに!?
5、体の自然から離乳食の使命を理解!
6、日本人の体質に適した食材を選ぼう!
7、体質の違いを知り食材選定を自然に!
8、赤ちゃんの大切な脳をどうか守って!
「離乳食で乳製品を」
いつ食べさせれば良いのか?そう迷う方も少なくないようです。離乳食で乳製品といえば、
“アレルギーのもと”
このように即座に連想してしまうので、どう進めれば良いのか?いつから与えれば良いのか?と悩んでしまうというわけです。厚生労働省が昨年「授乳・離乳の支援ガイド」を発表しましたが、そこには、
「野菜、果物、豆腐、白身魚、固ゆでした卵黄などのように種類を増やしていき、さらに卵は全卵へ、肉類、豆類、海藻といったように種類を増やすように」
このように述べられているのです。
その上で、ヨーグルトや塩分・脂肪分の少ないチーズも、離乳食で与えても良いとあります。これらは、1日2回の食事になる前、生後7〜8カ月ごろに与えるようにと進め方について説明されています。牛乳がいつからか?については鉄分欠乏を防ぐために、1年経過した頃から与えるようにと書いてあるのです。
厚生労働省の名に賭けて出されたものだから、否定する気はありません。でも、
「離乳の意味」
をそもそもから考え、その上で進め方を考えることは、大切な赤ちゃんの健康で良好な発育に必要な視点ではないかと思います。
そこで今回は、「離乳の意味」について考えることで、無投薬無医療の生き方実現に必要なポイントについて考えてみます。
■離乳の意味
この手引きの進め方において、離乳食の時期は生後5~6か月後と書いてあるのですが、誕生からの歳月で計るのには少々抵抗を感じます。なぜなら子供の体が離乳を知らせる
「明確なサイン」
を出していると考えることができるからです。赤ちゃんは生まれた時点で、歯がありません。歯がないことの意味は、自分で
“咀嚼できない”
このことを意味していると思われます。だから赤ちゃんがお母さんから母乳をもらうのは極めて自然で合理的な事がらといえるのでしょう。でも、それから時間が経っていけば、当然、
「乳歯」
が生えてくる。乳歯が生えてくることの意味は、自分でそろそろ食べものを咀嚼できるようになったよ。このことを知らせるサインではないかと思うのです。胃や腸などの消化器官も、そろそろ食べものを向かえる準備が整い始めている。
それが乳歯が生えることの意味ではないかと思うのです。生誕からの時間で”いつから?”と一律に輪切りにするのではなく、その子の成長スピードをきちんと見守り、その上で進め方を考えること。
そのことの方が大切ではないか?と思うのです。
■粉ミルク論争とは?
さて、離乳食で乳製品を食べさせることについてですが、私たちはオギャーと生まれたらスグにお母さんから母乳をもらうわけです。母乳には栄養や免疫、人体常在菌といったように様々なものが含まれています。
母乳を通して栄養をもらうのみではなく、お母さんが獲得した外来の菌やウイルスに対抗するための免疫抗体も同時にもらう。そしてお母さんのお腹の中では、
「無菌状態」
であった赤ちゃんの体に、腸内細菌や皮膚常在菌といったような、生きるために必要な菌をもお母さんからもらうのです。最近は母乳同様に
“粉ミルクも同等の栄養”
があるかのようにいつからか、こんなことが盛んに言われています。粉ミルクにはたくさんの食品添加物が入っている、その問題を以前このブログでも指摘しましたが、そこはあえて棚上げすることにします。
※参考:『粉ミルク・液体ミルクの安全性は?中身確認で安全な成長を!』
確かに今の粉ミルクには母乳同等の栄養がきっとあるのでしょう。でも、免疫や常在菌といったものは母乳には含まれていない。母乳をもらうことの意味は、単純に栄養補給といったことばかりではなく、病気と闘う力や生きるために必要な菌たちをも譲り受ける。
粉ミルクにはその要素が一切ないので、母乳の代わりには、
「到底なり得ない!」
それが本当のところといわねばならないのです。安易に粉ミルクを飲むことはリスクの高い行為。そう言わねばならないのです。
■人のエネルギー源は!?
以上を踏まえた上で、母乳を通して赤ちゃんがもらう栄養は、
「糖分」
です。糖は私たちの体の活動源で、糖なくしては脳を発達させることも、心臓を動かすことも、筋肉を自由に動かすこともできなくなってしまうのです。
私たちの体は糖を食べて、最小単位のブドウ糖に消化器官が変え、それをエネルギー源に使うことで元気で快活な毎日を送ることができるというわけです。特に脳は、ブドウ糖以外のものを一切エネルギー源にしないことが分かっています。
糖分を摂ることは元気な体づくりの基本中の基本になるというわけです。赤ちゃんが母乳からもらう糖分は、
「乳糖」
といわれる糖分です。これは乳製品に多く含まれる糖分ですが、赤ちゃんの体の中にはこの乳糖を分解し、ブドウ糖に変えるための、
“乳糖分解酵素”
がたくさんあることが言われています。母乳を主食とするので、乳糖分解酵素が体内に充満している。こういうことになるのです。
■離乳食の使命は!?
でも、歯が生え始めて、離乳期を迎える頃になると、たくさんあった乳糖分解酵素が徐々に
“減少”
していくことが分かっています。乳糖分解酵素に変わって、新たに体内で増えてくるのが、
「デンプン分解酵素」
お米や小麦などの穀類に含まれるデンプンを体内でブドウ糖に変換するために必要な酵素。その数がどんどん増えてくることが分かっているのです。
つまり母乳から乳糖をもらう段階を終えて、お米などの穀類を自分で咀嚼するための変換。乳糖からデンプンへ。この大きな切り替えこそが、
“離乳食の使命”
こういうことになるわけです。赤ちゃんの体の変化から分かるのは、離乳食で最重要視するべき食材は、日本人なら
「主食のお米」
以上に大切な食材はないのです。
■日本人に適した食材を!
このように人の体の自然を考えてみると、離乳食で乳製品はどうなのか?いつからか?といった進め方を考える必要がなくなることが分かります。そもそも乳糖を分解し、そこからエネルギーを作り出す工程の収量が離乳食の意味なのだから、
「乳製品を与える必要はない」
このことが言えるのだと思います。ヨーグルトやチーズは離乳食に良い!といわれたりもするのですが、それは全く理にかなっていない。お米の重湯からメインに始めて、野菜や味噌、白身魚、海藻などを徐々に広げていくのが、
“日本人の体質に適した”
離乳の進め方であろうというわけです。私たち日本人にとって、乳製品はあくまで嗜好品に過ぎないので、離乳食のメニューとして取り上げる必要はない食材といえるのです。
■体質の違いとは!?
欧米人は全人類という視点から見ると、
「例外的な人種」
であるといえるのです。人類は本来、赤ちゃんの時は乳糖分解酵素を豊富に体内に持ち、その後成長するに従って、体の中からこの酵素がなくなっていくのが自然の姿です。
でも欧米人は、乾燥地帯に住んでいた人種で、周囲に食べられる食用の植物が極めて乏しかったことが指摘されるのです。植物からデンプンを摂るという人の自然な食のあり方を辿ることができなかった歴史が欧米人にはある。
そのためわずかに生える草を家畜に食べさせて、家畜から乳を搾ることで、エネルギーとせざるを得なかった。欧米人は大人になっても
乳糖分解酵素を持ち続けられる人種
といわれる由縁は、乾燥・寒冷地帯を生き抜いてきた人種の歩みがそこにあるのです。これに対して、私たち日本人は旧石器時代から世界で一番、
“人口密度が高かった”
といわれるように、多くの人の口を賄えるだけの食用植物資源に恵まれた国がら。欧米人とは人種の歩みが全く違い、この気候風土で育まれた体質を受け継いだ私たちは、乳製品を体内で分解できる酵素を持たない人種なのです。
だからといって、乳製品を食べるなということではなく、あくまで
「嗜好品として楽しむ」
程度にしておけばそれで良い。こういうことになるのです。
■赤ちゃんの脳が危ない!
繰り返しになりますが、離乳食の最重要食材は主食のお米です。始めは重湯から始めて、お粥を擦り潰して与えていくのが進め方の順序になります。でも、ココで問題となるのは、
「お米の質」
です。今のお米は実にキケンな農薬が使われている、このことをしっかり押さえて、赤ちゃんにダメージを与えない食材選びを行う必要があるからです。
今のお米栽培には、ほとんどのケースで、
“細胞浸透系農薬”
ネオニコチノイド系農薬ともいわれるものが使われています。これが何であるかといえば、お米の細胞内に農薬成分が入り込んで、そのまま丸ごと、
残留している
このタイプの農薬が稲作において使われているのです。かつて農薬はよく洗えば落ちる、これが定説でしたが、今の農薬は
「洗っても落ちない」
こうしたタイプのモノばかりが使われているのです。細胞浸透系農薬は発ガン性もありますが、特に
脳へのダメージ
が懸念されることで、世界各国で使用禁止などの規制が進んでいます。日本はといえば、この農薬の残留基準を大幅に緩和する世界と真逆の対応をしているのです。
赤ちゃんの脳にダメージを与えてしまうことは致命傷にもなりかねません。最近、子供の「発達障害」の増加が
顕著になっていますが、この農薬との関係を指摘する声も少なくないのです。
ぜひ大切で抵抗力の弱い赤ちゃんを守ってあげる上でもお米だけは、減農薬・低農薬といった中途半端なものではなく、是が非でも、
「無農薬米」
を選んで欲しい。このことを強調しておきます。低・減農薬米では細胞浸透系が使われている確率がかなり高いので、お米だけはぜひ無農薬のものを赤ちゃんの離乳食に与えて欲しいと思います。
またもうひとつ、今の味噌も発酵の主体である発酵菌が、
化学操作・化学培養されたものばかりとなっています。有機とか、無農薬とか書かれた味噌でも発酵菌のレベルでは化学の力で不自然に操作されているのです。
※参考:『有機・無添加の発酵食品は高額だけど中身がない!?』
ぜひ米と味噌だけはしっかり選んで、野菜はできる範囲で投資していく。進め方やいつからか?に悩むよりは、この優先順位を守ることの方が離乳食期の赤ちゃんには大切になるでしょう。
ぜひ参考にしてもらって、離乳期を元気にムリなく自然に乗り切っていきましょう!
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