有機野菜の宅配オイシックスで安全食材は本当に揃うのか!?

オイシックスは安心安全食材を前面に打ち出し、”農薬ゼロを目指す!”と高らかに謳う有機宅配のトップ業者。その姿勢や実際に取り扱う食材が本当に安心できるものなのか?オイシックスの農産物基準を読み解くことで明らかにしてみます。
■目次
1、オイシックスの安全基準を読む!
2、オイシックスの農産物基準はどうなの!?
3、気になる有機野菜の表示の問題はココ!
4、減・低農薬野菜の気になる実態はこう!
5、新たな農薬へのオイシックスの対応はどう!?
6、化学肥料の使用もOK・表記はこうなっている!
7、添加物の心配はオイシックスで解消されるのか!?
「オイシックス」といえば、
有機野菜の宅配の雄。
2000年発足と後発でありながらも、形の悪い有機野菜や低農薬野菜などを積極的に仕入れて、安価で販売する。始めるのに初期費用5000円程度かかっていた既存の有機野菜宅配業者に対して、
初期費用なし・配送曜日選択の自由・単品注文
こうしたハードルの低く使いやすい宅配システムが人気となり、瞬く間に急成長。大地を守る会、らでぃっしゅぼーや、ポラン広場などの老舗宅配業者を追い抜き、業界のリーディンぐカンパニーとして成長しました。
そして大地を守る会、らでぃっしゅぼーやをその傘下に収める形で合併。ますます勢いに乗る有機野菜の宅配業界のトップ企業。
それがオイシックスなのです。
オイシックスは豊富な品ぞろえと使い勝手の良いレシピ、半調理品など、働くママさん世代からの熱い支持を集めていますが、問題は扱う食材の安全性。
有機野菜の宅配である以上、他のに何は差し置いても食材の安全性が厳しく問われなくてはならないものだからです。
そこで「オイシックスの農産物取り扱い基準」を詳しく見ることで、本当に安心して口にできる食材が揃うのかどうか?
この点を考えてみたいと思います。
■オイシックスの農産物基準は!?
「作った人が自分の子供に安心して食べさせることができる食材を扱う」
オイシックスの農産物基準の冒頭はこのように始まっています。そして自然の力を最大限活用し、化学肥料・化学合成農薬に頼らない農業を掲げているのです。
食の安全を大切に考えるユーザーが最も気にする農薬についての基準には以下のように書かれています。
・有機JAS農産物であること
・当該地域で使われる農薬使用量の5割以下
このように記載されています。
有機JAS認定農産物を主力農産物として扱う。でもそれだけではユーザーにお届けできるだけの充分な量や種類を賄えないので、その他の農産物も扱う。
それが「低農薬・減農薬」と言われる野菜です。
低・減野菜とはその生産地で使われている平均的な農薬使用回数の半分以下に使用を抑えた農産物のこと。
よりかみ砕いていえば、普通のスーパーで売られている野菜に使われる農薬の半分以下、50%減の野菜を扱う。
このように書いてあるのです。
このブログでは繰り返し述べていますが、まず有機野菜は無農薬の野菜ではありません。有機野菜には使用しても良い約30種類以上の農薬があるからです。
その許可農薬なら何回散布しても問題なく「有機野菜」と名乗ることができる。どんな農薬を何回使ったのか?情報を公開する義務はない。
しかも有機JAS法で求められた使用許可農薬は「安全性」を重視して選ばれているわけではない。オイシックスはこのような農産物を主力として扱う旨が安全基準に書かれているのです。
■有機野菜の表示は!?
オイシックスの基準には、現地確認責任者がいる旨が記載されているので、どの農薬をどのくらい使った野菜やお米なのか?
オイシックス側は把握しているようにも読めます。そうであるなら、消費者に販売する際は使用した農薬とその回数をしっかり情報公開した上で、買う側に”買う・買わない”のジャッジをしてもらうことができるはずです。
でも実際のオイシックスのカタログで表記されている農薬表示は、
「有機栽培」
と書かれているだけ。これではその野菜やお米にどのくらいの農薬が使われているか?サッパリ分からないのが現状です。
有機JAS法において使用許可農薬の回数制限はありません。だから許可された農薬なら100回でも、1000回でも使ってよいことになります。
業界のリーディングカンパニーとして、農薬を使ったら使ったことを分かりやすくきちんと公開する、この姿勢が求められると思います。
(■参考:『有機野菜の宅配選びは2つの重要ポイントをチェック!』)
■減農薬野菜の実態は!?
また減農薬・低農薬の農産物に関しても、大切なのは情報の公開です。
どんな農薬を何回使っているのか?
この点を分かりやすく表記することで、買う・買わないの判断を消費者ができるようにするべきです。
農薬散布回数の多い野菜はトマト・キュウリ・ナスなどですが、これらは栽培期間中に50回~60回の農薬を散布するのが普通です。
減・低農薬野菜を名乗るには半分以下だから25回~30回。かなりの回数の農薬が使われていると野菜が減農薬・低農薬野菜の正体です。
オイシックスのカタログでは「薬減」としか表記されていないので、農薬散布状況がサッパリ分からない。
自分や家族の健康を大切に考えて、オイシックスの宅配を選ぶ人が多いのだと思います。そうであるなら、農薬についての情報公開をもっと徹底するべきではないか?
そのことを強く感じます。農薬が気になるならオイシックスの宅配は選ばない方が無難でしょう。
■農薬回数だけでは無意味!
また、最近の農薬は散布回数だけではその安全性が図れないものに変わってきています。
安全性の問題が強く指摘される「細胞浸透系農薬」が広く普及し、実際に使われているからです。
細胞浸透系農薬はネオニコチノイド農薬ともいわれますが、これは”悪魔の農薬”と言われたりもします。なぜなら、
洗っても農薬の成分が落ちないから。
野菜やお米の体内、細胞内に成分が浸透してしまうので野菜の表皮をどれだけ洗っても全くムダ。これまでの農薬は良く洗えば落ちるものだったのですが、今は洗っても落ちない細胞浸透系農薬が広く普及しているのです。
従来の農薬は雨などで流れ落ちてしまうため、何度も散布しなくてはなりませんでした。でも細胞浸透系農薬を使えばたくさん撒く必要がない。
野菜やお米の内側に入り込むので、雨などで流れないから少ない農薬回数で作物を栽培できる。このようなものへとシフトしているのです。
オイシックスの安全基準を読む限り、細胞浸透系農薬については記述が一切ありません。そのため低農薬・減農薬のお米や野菜にはこの農薬が使われている。
そう疑ってかかった方が自分や家族の健康を守るために必要でしょう。
細胞浸透系農薬は果物を含めた農産物全般に使われていますが、特にお米にはかなり使われているのが現状です。減農薬米・低農薬野菜、そんな表記では安全性の評価にならない。こうした時代になっていることも事実なのです。
オイシックスには使われた農薬がどんなものなのか?それをどのくらい使っているのか?
こうした農薬情報を細かく詳細に公開することを求めたいと思います。
(■参考:『有機野菜の宅配業者が宣伝する残留農薬検査のカラクリは!?』)
■化学肥料も使用許可
またオイシックスの安全基準では、
化学肥料の使用も認められています。
有機野菜の宅配・オイシックスなんて言われていますが、実際は通常の野菜やお米の栽培に使われる窒素肥料の50%以下に使用を押さえたものなら、化学肥料を使っても基準に合格。
このように書かれています。
オイシックスのカタログでは「化減」と書かれています。この表記がある野菜は、化学肥料を50%以下で使っていることを意味しているので、よく表記を見ることが大切です。
そうでないと、有機肥料を使った野菜を食べているつもりでも、実際は化学肥料を使っている。そのようなことにもなりかねません。
但し、化学肥料を使ったことを最低限表記していることは評価するべきでしょう。有機野菜も、減農薬野菜も、化学肥料を使った野菜も売っているのがオイシックスの安全基準。
食の安全性を徹底的に追及している、そのような宅配ではオイシックスはない。かなり安全基準が緩いので、とにかく安全な野菜やお米を食べたい!そう思う方にはをオイシックスの宅配は正直オススメできない内容です。
■加工食品はどうなの!?
加工食品を見ても、酸化防止剤として化学合成されたビタミンCやEの使用が許可されているし、アミノ酸やブドウ糖果糖液糖などの問題の多い食品添加物も使用が禁止されていません。
さらには酵母エキスをはじめとする各種エキス類の使用も禁止されていないので、正直安全性を重視する方には役不足の商品ラインアップです。
当然ながら味噌や醤油、酒、納豆などの使われる発酵菌は化学操作・培養されたものだけしかありません。
(■参考:『有機・無添加の発酵食品は高額だけど中身がない!?』)
オイシックスといえば”無添加食品が買える宅配!”、そう思っている人もいるのでしょうが実態は無添加でも何でもない。
こういわねばならないでしょう。食肉も鮮魚もイオンのブランド「グリーンアイ」とあまり変わらない程度のものといえます。
オイシックスのような新興勢力で短期間に急激な成長を遂げてきた企業によく見られる現象で、イメージを最大限肥大化させて、中身の基準はかなり緩い。
安心安全オイシックスというには、イメージ先行の感が否めません。オイシックスの宅配は、いま重い疾患や症状に苦しむ人にはオススメできないものといえるでしょう。
農薬や添加物は私たちの人体にとって明らかな「異物」です。異物の蓄積がガンやアレルギーなどの深刻な症状を引き起こす原因になります。
農薬や添加物を体内から最大限排除するなら、オイシックスのような緩い基準の宅配ではなく、無農薬・無添加を徹底している自然栽培の宅配業者を選んだ方が良いでしょう。
以下から取り寄せできるので、興味があればチェックしてみて。
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■このページのまとめ
・オイシックスは有機栽培と減低農薬栽培の農産物を扱っている ・オイシックスが扱う有機栽培農産物の農薬使用状況は分からない ・減農薬栽培農産物も使われた農薬の種類や回数は公開されていない ・細胞浸透系農薬への規制はないのでしっかり取り組んでもらいたい ・化学肥料も一般栽培の半分以下に使用を抑えるなら使ってよいとのこと ・添加物への取り組みも緩いので、買う際は表記をよく見ることが大切 ・無農薬農産物や無添加食品を買いたいなら自然栽培の宅配を選ぶのがオススメ |
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