自然食業界キャリア15年のOBが綴る

無添加食品・化学調味料不使用を謳う食材の小手先のゴマカシとは!?

2018/10/14
 
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生協、有機野菜の宅配団体などに15年在籍し、自然食業界の裏表を目の当たりに。本当に安全に食べられる食材とは何か?日々追求しています。

有機野菜の宅配や自然食品店を利用するのは”安全な食材を手にしたい”から。

でも、そこに売られている食材が自然とも安全とも、とても言い難いものだとすればどうでしょう?

今回は自然食材のウソとゴマカシに関するお話です。

■目次

1、なぜ大量の食品添加物が必要になるのか!?
2、安値を求めれば手抜きとゴマカシが不可欠!
3、魔法の白い粉が諸全食材の救世主になっている!?
4、薬剤処理はこのように行われる!その実態はこう!
5、さらにヘルシーな食材に大変身!これも可能になる!
6、中身は大差なくても分類が違う!無添加のカラクリは!?
7、自然食の使命とは何か!?正々堂々の真っ向勝を求めたい!!

 

 

年間8キロ。

 

これは私たち日本人が1年間に摂取する食品添加物の量といわれます。

 

少し前までは”4キロ”だったものがいつしか倍になっている。私たちは実にたくさんの食品添加物を体に入れているのです。

 

食品添加物にはベニバナ色素などといった天然のものもありますが、ほとんどは化学合成されたもの。化学合成添加物は人工の化学物質ともいわれますが、体に入ると皮下脂肪・内臓脂肪などに蓄積し、排出が困難。

 

日々蓄積を続ければガンやアレルギー、糖尿病などの原因になることが指摘されているのです。

 

なぜ食材にたくさんの食品添加物を使わなくてはならないのか?

 

その理由は、ただ1つ。

 

原材料に使う素材が劣悪だから。

 

粗悪な材料だからこそ、化学の力で覆い隠す必要がある。質の低さをカモフラージュする目的で食品添加物は使われるものなのです。

 

■安く安く!が背景に!?

”エンゲル係数”なんて言葉がありますが、これは家計に占める食費の割合を数値化したもの。毎日のことなので、食費を切り詰めれば切り詰めるほどやり繰り上手と称えられる。

 

”安いお店は家計の味方”、企業側は常に低価格を求められるわけなのです。

 

「販売価格を安くしろ、でも原材料費はケチるな!」

 

それは不可能と言わねばなりません。

 

企業としても販売価格を抑える以上は材料費を徹底して切り詰める必要があるからです。そうなると材料になる野菜や果物、肉魚などは古いものだったり、廃棄寸前のものを使うことになる

 

それらなら安く仕入れることができるからです。でも、

 

そうした素材には本来の旨みなどが残っているはずもない。だからこそ、化学調味料を添加して旨み成分を補わなくてはならない。

 

また、素材に力がないのでそのままだと腐敗してしまう。だからこそ保存料や殺菌剤を駆使して、少しでも長持ちするように延命措置を施す必要がある。

 

さらに香りも風味も乏しいで、香料を使って香りづけをしなくてはならない。

 

いくら値段が安くても、マズくて、腐りやすくて、変な臭いがするようでは商品にはなり得ません。クスリを駆使してそこそこのものに仕上げない限り、売りものにはならないわけなのです。

 

こうしたことが理由でたくさんの食品添加物が使われているのです。でもそれは、安値と引き換えに健康不安を抱え込むことに繋がってしまうのです。

食品添加物

 

■無添加食品の落とし穴は!?

”そうか、たくさんの添加物は素材の悪さが原因なんだね。でも有機野菜の宅配で扱う食材なら安全に食べられるよね”

 

そう思われるかもしれませんが、そんなことはありません。自然食品と呼ばれるものにも、添加物と同等のものが使われているケースがあるからです。

 

有機野菜の宅配や自然食品店では、

 

”食品添加物・無添加!”
”化学調味料・不使用!”

 

このような食材が数多く販売されています。

 

でも、それらの中には表示上のカラクリを用いているだけの食材も少なくない。

その象徴となるものが「酵母エキス」です。

 

酵母エキスはお菓子類やルウ、各種ダシ、ラーメンなどのタレによく使われます。使用目的は化学調味料とまったく一緒。マズイ食材に濃厚な旨みを補う目的で酵母エキスは使われるのです。

 

名前からして天然由来であるかのように思ってしまうのですが、そんなことはありません。幾重にもわたる化学処理、薬剤処理が行われているものだからです。

 

酵母エキスは酵母菌から作られます。酵母菌はお酒を作るの際の発酵菌として使われますが、酵母菌自体にもたくさんの有用物が含まれているのです。

 

細胞内部の液胞には、アミノ酸やタンパク質、ペプチドや核酸、ビタミンなどが多く含まれている。

 

これらの有用物を取り出し食材に添加すれば、深みとコクを付け足すことができる。アミノ酸や核酸、ペプチドなどが反応して重層的な旨みを生み出すことができるのです。

 

旨みのみならず、ビタミン豊富!などといった具合に機能面でのアピールまでできてしまう。旨みを補填しつつ、しかも栄養面でもPRできる。

 

酵母エキスは一般の食品でも、自然食品においても欠かせないアイテムの1つになっているのです。

薬剤処理

 

■ビール酵母で作る場合は!?

酵母エキスの材料になる酵母菌は色々あるのですが、ビール酵母が使われるケースもあります。

 

大麦を発酵させるのに酵母菌は欠かせないものではありますが、ビールができてしまえばそこで終わり。もはやお払い箱となり、以前は産業廃棄物として捨てられるものだったのです。

 

でも、酵母菌の中にある有用物を取り出せば濃厚な味わいの調味料になる。このことが分かった日から、廃棄をやめて再利用するようになったのです。

 

ビール酵母なので酵母には独特の苦み成分が含まれています。この苦みを落とす目的で塩酸や水酸化ナトリウムなどが使われます。これは「洗浄処理」といわれる工程です。

 

そして酵母菌の細胞内からアミノ酸やビタミンなどを取り出すためには細胞壁を破壊する必要があります。この工程で酢酸エチルなどの薬品が使われるケースもあるのです。

 

企業秘密となっていてなかなか実態はつかみにくいのですが、食の安全を大切に考える人々の懸命な努力でその製造過程は次第に明らかになりつつあります。

 

ビール酵母由来の酵母エキスの場合は、こうした薬剤処理の他に菌自体が化学操作・化学培養菌であることも忘れてはなりません。

 

自然の酵母菌を採取して突然変異を誘発させる。そして誘発した化学操作菌を化学培養液で増殖させる。それによりどんな素材でもビールにすることができるように、化学の力で酵母菌自体が作り替える処理が行われているのです。

 

また、天然の酵母菌から有用物を取り出すタイプの酵母エキスもあるのですが、酵母菌そのままだと旨み成分が足りない場合もあります。

 

そこで酵母菌の遺伝子を操作して突然変異を促す。アミノ酸やビタミンの含有量が増えるように薬剤処理を施すわけなのです。

 

そして突然変異に成功した酵母菌を今度は増殖させていく。他の菌が混じらないように殺菌材を使ったり、化学調味料や得体の知れない肉汁、さらに化学合成されたビタミンなどが培養液に使われるのです。

※参考有機・無添加の発酵食品は高額だけど中身がない!?

 

■ヘルシーな食材に変身!?

このようにして粉状になったものが酵母エキス。旨みとコクを付け足す目的で様々な食材に添加されているのです。

また、酵母エキスを使うと”減塩効果”も期待できます。塩をたくさん使わなくてよい、こうしたオマケまでつくのです。

 

酵母エキスを添加するだけで、旨みが強くなる。味の面で満足感が強くなるので、塩を多く入れなくても素材に味がしっかり乗る。

 

本来、しっかりとした味を出すためにはある程度の塩を入れる必要がありますが、酵母エキスを使うと少ない塩でも濃厚な味で満足感が得られる。

 

酵母エキスを0.1%添加するだけで30%もの減塩効果を期待できる、そうしたデータもあるようです。酵母エキスは使う側にたくさんのメリットがあるのです。

減塩

 

■中身は一緒でも違うのは!?

ではなぜ酵母エキスを使っているのに、”無添加”とか”化学調味料不使用”などと表示することができるのか?

 

それは酵母エキスは添加物ではなく、「食品」に分類されているから。

 

化学調味料と大きな違いはないのですが、なぜか分類上は添加物ではなく食品に位置づけられている。つまりお米やトマト、ナスなどと同じ扱いになる。だからどれだけ酵母エキスを使っても、

 

”無添加食品!化学調味料不使用!”

 

と名乗っても良い。

 

無添加食品を名乗るには、化学調味料はダメだけど、酵母エキスなら問題がない。このようなまやかしに使えるため、自然食品にも頻繁に酵母エキスは使われているのです。

 

表示上の問題はないのですが、職業倫理としての問題は大いに問題あり!ではないかと思うのです。

 

加工度の高い食材、レンジでチンするものやレトルト系、お菓子、ダシ、タレなどに多く使われているので、選ぶ際は表示をよく見ることが大切です。

 

化学調味料にしろ、酵母エキスにしろ、足りない旨みを化学の力で補っていることに変わりはありません。自然本来のきちんとした食材を使えばこうした薬剤は本来必要ないものなのです。材料費をカットし儲けを膨らませるなどの思惑から、酵母エキスが使われている次第です。

 

有機野菜の宅配や自然食品店を利用する理由は安全な食材を手にしたいから。だからこそ不便でも面倒でも購入しているわけです。

 

食品添加物無添加を声高に唱えつつも酵母エキスを使うことは、利用する人々の期待と信頼を裏切るものではないだろうか?

 

そんな風に思うのです。

 

”悪かろう安かろう”の食材なら百歩譲って仕方ない面もあるのでしょうが、自然食品はいわずと知れた高級品です。

悪かろう高かろうでは、安全な食材を手にしたい人々への背信行為になってしまいます。

 

食品分類上のカラクリを用いて、コソコソと酵母エキスなどを使うのではなく、

 

”これが本物だ!”

 

そう自信を持って奨められるとびきりの食材を用いて正々堂々、真っ向勝負をしてもらいたい。それこそが有機野菜の宅配や自然食品店の使命ではなかろうか?そのように思えてなりません。

有機宅配
(※大手有機野菜宅配団体の酵母エキス使用の状況)

 

■自然食の使命とは何か!?

全体の一部に過ぎない、そのように弁明するのでしょうが、神は細部に宿るもの。自然食材全体への信頼が失墜しかねないことなので、適切な対処を求めたいと思います。

 

自然食とは自然の摂理に則して作られた食材、このことを意味する言葉です。

 

酵母エキスは明らかに不自然で反自然なものだから、使ったらもはや自然食ではないのです。有機野菜の某大手宅配業者は、

 

当社でも酵母エキスを使った商品がありますが、安全なものを使っています

 

このようにコメントしています。安全な酵母エキスがどんなものなのか?詳しく説明することもなく、ただ”安全の一語”で片付けてしまっている。

 

安全な酵母エキスなんて妙な言い方をするのではなく、使われる食材をまともなものに変えさえすれば、酵母エキスや化学調味料などは一切不要なものなのです。

 

味を付け足すことの意味は素材の劣悪さを雄弁に物語っているのです。

 

コストを下げる、製造に使う時間を短縮する。食材にそのようなことを求めれば犠牲になるのは常に、

 

「味」と「安全性」

 

です。このブログを読んでくれたあなたにはこのようなまやかしに引っかからないでもらいたいと思います。

 

■このページのまとめ

・食品添加物を使う理由は劣悪な原材料に原因がある

・有機宅配や自然食品店の無添加食品は酵母エキスに注意!

・産業廃棄物が魔法の粉に生まれ変わるのは何重もの薬剤処理の結果

・酵母エキスは分類上食品になっているので無添加を名乗ることができる

・自然食とは自然の摂理に則して作られた食材のこと。酵母エキスは反自然

 

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参考文献

販物に含まれる危険な酵母エキスの実態と真実。
酵母エキスの基礎知識を専門外でもわかるように解説します
食品で広く活用される酵母菌
酵母エキスの魅力
たんぱく加水分解物・酵母エキスとは

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生協、有機野菜の宅配団体などに15年在籍し、自然食業界の裏表を目の当たりに。本当に安全に食べられる食材とは何か?日々追求しています。

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