角質ケアと除去の意外な盲点・落としがこんな事態を招く!

■目次
1、プルプル肌実現の前に本質を!
2、自然の肌に入り口は存在しない!?
3、異物処理の方法に学ぶ自然なケアは?
4、皮膚の処理能力を知り適切な対策を!
5、溶かして崩壊させる、その手法とは!?
6、使うほどに老化が促進する恐怖とは!?
7、肌の洗浄やスキンケアの基本はコレ!
8、肌を守る究極のスキンケアの具体的な方法は!?
“プルプルお肌”
ハリとツヤのある肌
若々しくみずみずしい肌
そんなお肌の実現に向けて、さまざまな
「美容関連グッズ」
が売られています。
この成分が、肌にじんわり浸み込んで、美肌実現の
“秘訣になる!”
こんな感じで盛んにいわれるわけなのです。
でも、
世にあまたある化粧品や美容液などが、
本当にあなたの肌を
美しく保ってくれるのでしょうか?
もし保つのだとすれば、そこにはどのような仕組みが隠されているのでしょうか?
はたまた、マイナス面は、
一切ないものなのでしょうか?
あるとすれば、どのような不利益がその先に待っているのでしょうか?
ココでは、
「肌の本質」
に立ち返ることで、あるべき本来の美肌実現に向けたポイントについて考えてみましょう。
■侵入口はたった2ヶ所!
私たちの皮膚。
皮膚は大きく言って、三層から構成されています。
一番下は、
「皮下組織」、真ん中は「真皮」、その上に「表皮」
このような順番で並んでいるのです。
皮下組織は脂肪で、真皮はコラーゲン、表皮は角質
こういうことになるのです。
美肌実現を考えるのなら、最重要となるのが、一番外側の
「角質層」
角質層の仕組みを知ることが、真に効果的な美肌対策を叶えるためのカギになるのです。
角質層は、真皮細胞が積み重なってできた
10~15の層。
角質層の特徴としてあるのは、
「何も通さない」
こと。
内側からの水分蒸発を防ぎ、さらに外部から皮膚への侵入を許さず、
“遮断する”
役割を持っているのが角質層、このことを理解する必要があるのです。
何も通さないことの意味は、
どんな美容成分であっても
弾き返してしまうこと。
つまり自然の角質はヒアルロン酸であろうと、セラミドであろうと、アミノ酸であろうと、
全く受け付けず、
「門前払い」
してしまうのです。
私たちの体内に、外部のモノが侵入して良い場所は、
“鼻と口”
この2か所だけ。
皮膚を含め、他からは何も入れないように、私たちの体は作られているのです。
■異物処理の方法は!?
口から入る食べものや飲みもの。
私たちの体を健康で快活に運営するために、不可欠なものです。
そうであるのと同時に、人体にとってキケンな
「毒や異物」
をも体内に侵入させてしまうリスクもあります。
これに備えて私たちの体は、
“解毒器官”
を備えている。
それが肝臓であり、腎臓というわけです。
水に溶けるタイプの毒や異物は腎臓に送られ、そのまま尿で体外に排出されます。
脂になじみやすい「脂溶性」の毒や異物は、肝臓に送られ、
「薬物分解酵素」
と呼ばれる酵素によって無毒化処理が行われます。
口から入った異物の9割が解毒されるといわれますが、残り1割は
“体内に残留”
してしまう。
食は毎日のことだから、その1割が積み重なっていけばいずれ重大な事態を招いてしまう。
だから
「食の安全は大切!」
このようにいわれるわけなのです。
■皮膚の異物処理能力
これに対して、皮膚はというと、
10~15層の皮膚細胞の死骸である、角質層が立ちはだかり、
何も通さない。
ケガでキズを負った際などには、皮膚から解毒のための酵素が出ますが、
肝臓に比べれば、その能力は
“極めて低い”
肝臓の異物処理能力が90%ならば、皮膚のそれはたった
「1%」
程度であることがいわれます。
皮膚侵入からの異物は代謝が難しく、残留しやすい。
こうした特徴があるのです。
角質層が元気であれば、異物を遮断でき、しかも角質と角質との間を結ぶ、
セラミドや保湿因子(NMF)
などが分泌され、
肌の潤いやハリを保ち、バリア機能となっているのです。
でも、
こうした角質のバリアをすべてブチ壊してしまう物質があります。
それが、
「界面活性剤」
といわれるものなのです。
■角質層を溶かして破壊!
界面活性剤を肌に塗れば、
“角質層のバリアは破壊”
されていきます。
そうなると、皮膚は防御機能を失い、何でも真皮層に通し、やがて皮下組織にまで到達していきます。
合成の界面活性剤をはじめとした人工の化学物質は、
脂に馴染みやすい
「脂溶性」
のものが多いので、壊れた角質層から皮下組織の脂肪にまで入り込み、そこで馴染んで長期に滞留し続けてしまう。
入ってはならない場所に、入ってはならないものが入っていく。
こうしたマイナス面があるのです。
売られているシャンプーをはじめとした洗剤や化粧品、保湿剤、美容液の類には、この合成界面活性剤が含まれているものばかり。
特に、洗浄の際の“泡立ち”の元となる、
「ラウリル硫酸ナトリウム」
といわれる物質を配合するケースが多いのですが、これがバリアであるはずの角質層を溶かしていく。
その後、美容成分であるヒアルロン酸やセラミド、アミノ酸などを皮膚の中まで浸透させる。
それらは美容成分と言えども、所詮は人工の化学物質。人工の化学物質は人体にとっては異物以外の何ものでもないし、皮膚の代謝酵素も肝臓ほど強くないので、
“毒が蓄積される一方”
になってしまうのです。
■使うほどに衰える
また角質層は、
皮膚から水分が蒸発しないようにフタをしている、
“保湿機能”
も担っています。
角質層が元気で健在である間は、皮膚は潤いを保ち、若くてみずみずしい肌の状態をキープできるのです。
でも、
合成界面活性剤を使ってしまえば、角質のバリア機能は損なわれてしまいます。
そうなると皮下から水分がドンドン蒸発していき、
“乾燥肌・カサカサ肌”
が常態化するといった負の連鎖を招いてしまうのです。
■皮膚の老化を促進!
そうなると、
保湿剤などに頼るばかりとなって、自分で自分の肌を潤わせることができなくなっていきます。
こうして合成界面活性剤入りの
保湿剤や美容液への依存
が止まらなくなる。
それらは皮膚にとっては当然、「異物」であるため、
体の中には
“活性酸素”
が過剰に発生してしまう。
活性酸素の過剰は”諸悪の根源”と言われているように、
「老化促進」
を早めてしまう、こんな結果を招いてしまいかねないのです。
シワが増え、ハリがなくなり、黒ずみなどの原因になってしまう。
美容関連グッズを使うほどに角質が傷めつけられ、異物と活性酸素で肌の
“衰えが促進”
されていく。
それどころか、皮膚経由の
「ガンやアレルギー」
などのより深刻な症状を引き起こす原因にもなってしまうのです。
界面活性剤入りの洗顔料や化粧水、乳液、保湿剤などはできる限り、
使わないようにすること。
これが角質を守り、天然の潤いとハリを保つための最大の秘訣になるのです。
■洗浄はお湯で!
繰り返しになりますが、
人間の体から出る汚れはすべて、水に溶ける
「水溶性」
のものばかりなので、お湯で洗えばキレイに汚れは落ちるものなのです。
何も角質層を壊してまで、力づくで肌ケアを行う必要など、
“一切ない!”
のです。
野菜の栽培と同じで、肌も手をかければかけるほど弱体化していくものなので、
強力な洗浄力を持つ、
「合成界面活性剤は使わない」
これが美肌実現の最大の秘訣になるのです。
■肌にムリのないスキンケアは?
それは分かったけど、
“石鹸なら使って良いの?”
そう思われるかもしれません。でも、合成界面活性剤ほど強力ではないにせよ、石鹸にも
「界面活性剤」
は含まれています。
強い・弱いの問題で、どちらも角質層を壊してしまうことには変わりはないので、できれば使わないに越したことはありません。
どうしても石鹸を使いたいなら、原材料の質が良い、
「ドクターブローナー」
などを、
何日かに1回使う程度
にするのが肌にムリのないスキンケアといえます。
角質は日々生まれ変わり、28日間ですべての角質層は新たに生まれ変わります。
ピーリングやスクラブなどで無理やりハガすのではなく、自然の力に委ねて、何も施さないことが大切。
タオルなどで優しく撫でるだけでも、古い角質は取り除けるものなので、人の肌の成分とよく似た構造を持つ、
“絹のタオル”
は超オススメです。
ぜひ、その使用感の素晴らしさを体験してもらえればと思います。
また、美肌実現に向けて『最新版 肌断食: スキンケア、やめました』は非常に良書だと思うので、今のスキンケアに不安があるなら、ぜひ一度、読んでもらえればと思います。
■絹タオル・シルクでカラダ洗い■
■オーガニック石鹸・ドクターブローナーシリーズ■
石鹸は廃油から作られるといった悪いイメージを一新した商品の代表がマジックソープシリーズ。
良質の油を使っているので、その意味では安心して使えるのではないかと思います。
固形タイプ・液体タイプの両方があるので、石鹸を使いたい方にはオススメの商品といえるでしょう。
良質な石鹸を探すなら、ぜひ一度、試してみては?
■参考文献:
『最新版 肌断食: スキンケア、やめました』 平野 卿子 著 河出書房 刊
『皮膚常在菌ビューティ! (美人開花シリーズ)』 川上愛子 著
『化粧水やめたら美肌菌がふえた!: こんなにも素肌美人になれる最新スキンケア』 出来尾格 著 河出書房 刊
『医者が教える最高の美肌術』 小林暁子 著 アスコム 刊
『人体常在菌のはなし ―美人は菌でつくられる (集英社新書)」
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