自然食業界キャリア15年のOBが綴る

みりんとみりん風調味料の違いって分かる!?発酵食の裏側は?

2020/03/18
 
みりん風調味料
この記事を書いている人 - WRITER -
生協、有機野菜の宅配団体などに15年在籍し、自然食業界の裏表を目の当たりに。本当に安全に食べられる食材とは何か?日々追求しています。

■目次
1、発酵食の残念な現状は!?
2、本物はこうしてできる!
3、チンタラやっていられない!!
4、模造品作り・味の偽装の工程は!?
5、世界に名折れの恥ずべき現状とは!?

 

「調味料」

 

日本で調味料といえば発酵食品。こういうことになるのだと思います。四季の変化がハッキリしていて、気候は温暖湿潤で水資源に恵まれた国が私たちの住む日本。

 

そこでは多種多様な植物資源と実にさまざまな

 

“微生物の宝庫”

 

発酵食品は植物と微生物・発酵菌の力によって育まれるのです。味噌、醤油、酢、酒といったように、世界が羨む多様な発酵食品の伝統がある国。私たちは日々、発酵菌の恩恵を受けているのです。

 

発酵食品は植物と発酵菌が長い時間をかけて熟成することで、素晴らしい味の深みとさまざまな

 

「栄養群」

 

を作り出してくれている。それはまさしく栄養の宝庫といって良いもの。そんな発酵食品なのですが、今の発酵食品は私たちの先祖が食べていたものとは全くの

 

“別物!”

 

このような残念な事情になり果てている、そうした現状も一方にはあるのです。

今回は、「発酵食」について考えることで、無投薬無医療の生き方実現のためのヒントについて考えてみます。

 

■本来の製法とは!?

 

「みりん風調味料」

 

スーパーなどでこのような名前がついたもの見かけるわけです。みりんならそう書けば良いのに、なぜだか、“風”と記されている。みりんとみりん風調味料の

 

“違いは何か?”

 

この点を突き詰めていくと、発酵食品の偽らざる現状が見えてくると思うのです。

 

本来のみりんは、モチ米を主原料にしています。蒸したモチ米に空気中から麹菌が舞い降りて、モチ米の中のデンプンを食べていく。麹菌がデンプンを食べることで、

 

「ブドウ糖やオリゴ糖」

 

を作り出してくれている。みりんは焼酎に漬けられることで熟成されますが、あの独特の甘みをもたらすポイントは、

 

麹菌の働き

 

によるものといえるのです。このようにして長い時間をかけてみりんは熟成されるのですが、それに要する時間は、

 

“1年~3年”

 

膨大な時間をかけて、本来のみりんはできあがるわけなのです。

 

■チンタラやれない!

でも、そんなに長い時間、待っているワケにはいかない。みりんを作り売る側としては、なるべく速く製品化して、できるだけ速く現金に換えたい。このように思ったのでしょう。

 

こうしてモノすごいスピードで完成する、「みりん風調味料」が作られるに至った。こういうことになるのです。速成みりんの作り方はこうです。

 

最初にシロップを仕入れることから始まります。麹菌を空気中から素材に呼び寄せ、モチ米のデンプンを食べることで糖分を作り出していく。そんなまどろっこしい、眠たいマネなんかしてはいられません。

 

長時間かけて自然の力で甘みを引き出すのではなく、いきなり甘味たっぷりのシロップを使ってしまうのです。情報公開が為されていないので、よく分かりませんが、おそらく

 

「コーンシロップ」

 

が使われているのでしょう。安価で濃厚な甘味があるので、ココを起点に後はみりんっぽく味を作り上げていくのです。トウモロコシがコーンシロップの原料になりますが、当然、

 

“遺伝子組み換えトウモロコシ”

 

が使われている可能性が高い。でも加工段階でえ使われた材料については、詳細に

 

どんな原料であるか?使われた薬剤は何か?

 

を表示する必要がないので、分からない。いずれにしろ、最初から怪しい材料を使っていると私たちは思う必要があるのです。

みりん風調味料

 

■味の偽装の工程は!?

シロップに味つけを行っていくのですが、そこで使われるのは、

 

「化学調味料」

 

甘いだけのシロップに旨味成分のカタマリである化学調味料を添加していきます。甘くて旨味があるだけではみりんっぽくはならないので、食品添加物の酸味料を使い、化学塩を添加するなどして、

 

“甘味・旨味・酸味”

 

のバランスを整えていきます。そして仕上げに必要となるのが、色。みりんらしい色にするのに使われる添加物が、

 

「カラメル色素」

 

こうして、みりんとよく似た合成品を作り上げていくのです。こうして作られたみりんもどきはスーパーの店頭で、

 

198円!

 

といった破格の値段で売られている。原価を徹底的に抑え、製造工程をスピーディーに短縮するからこそ、こうした廉価販売が可能になるというわけです。

 

みりん風調味料には上記の、発酵せないタイプの他に、発酵させるタイプのものもあります。そこで使われるのが米やトウモロコシでモチ米ではないことがいわれています。

 

当然、みりんとは違うものになるので、上記のような工程を経て、みりんチックなものに仕上げていくという運びになるのです。

 

『食品の裏側』(東洋経済)の中で、著者の安部司氏は、

 

「ただのシロップを添加物でみりん風に仕立て上げた色つきシロップ」

 

このように述べているのです。

 

■世界に名折れの現状は!?

高いものには高いものであるなりの明確な理由が存在している。反対に安いモノには安いなりの理由がある。安値の裏にはこのような工程で作られる現状があるのです。

 

発酵していないタイプのみりん風調味料の製造に要する時間は、

 

「数時間程度」

 

どんなに長くても半日はかからないのではないかと思います。一方本物のみりんは1年~3年をかけて熟成されていく。見た目は同じように思えても、煮魚などをしてみれば、その違いは、

 

“歴然!”

 

となることは当然といえば当然のことなのでしょう。食の安全を大切に考えるなら、みりん風調味料ではなく、本物のみりんを使うこと。

 

廉価なものと違って、値段はそこそこ張りますが、本来の真っ当な作り方で行えば、当然そのくらいの値段になってしまうのです。色つきシロップでは世界に誇る日本の発酵食品としては、

 

「恥ずかしいばかり・・・」

 

ぜひ本物のみりんを使って、食卓を本来の自然な姿に整えてもらいたいと思います。

■三年熟成純米本みりん300ml
■伝統製法 熟成本みりん500ml

 

■参考文献
・『食品の裏側―みんな大好きな食品添加物』 安部 司 著 東洋経済 刊
・『なにを食べたらいいの? (新潮文庫)』 安部 司 著

 

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