自然食業界キャリア15年のOBが綴る

自然食の手本は何!?この国に生きた人に習いそれをマネよ!

2018/12/16
 
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生協、有機野菜の宅配団体などに15年在籍し、自然食業界の裏表を目の当たりに。本当に安全に食べられる食材とは何か?日々追求しています。

■目次
1、日本人の欧米人化の行方は!?
2、先祖代々を伝える情報の正体はあ!?
3、人類は何を食べて生きるのか!?離乳とは?
4、赤ん坊のままでいられるのは例外の現象か!?
5、豊富な食用資源が日本人を作り上げた!?
6、膨大な過去の情報の蓄積の書き換えは難しい!
7、自然で無理のない食べ方は歴史に学び余裕を嗜め!

 

日本人は青目で金髪になる。

 

以前、某大手ハンバーガー会社の社長が放った言葉。

 

各方面から物議を呼びました。

 

日本にハンバーガーが定着すれば3世代の時間を経て、欧米人のような容姿になる。約半世紀ほど前にそんな論争があったわけです。

 

本当にそうした容姿になるのかどうかは時間の経過を待つしかありません。でも、風土や気候に即した食べ方とはどんなものか?

 

それを考える上では参考になる話ではないかと思われます。

 

ここではこの国に生きる、私たちにとって自然で無理のない食べ方について考えてみたいと思います。

 

牛の子は牛になる

親から子へ遺伝情報を引き渡す。それを何世代にもわたり繰り返し行う。

 

こうして形成される遺伝子上の情報が「遺伝因子」

 

遺伝因子をベースに、環境の変化に対応しながら次の世代にその情報を繋いでいく。このように解説されるのです。

 

例えば草食動物

 

馬の腸は体長の10倍ほどの長さがあり、牛は20倍で羊は25倍

 

草食動物はもの凄く長い腸を持っているのです。これに対して、虎やライオンなどの肉食動物の腸は体長の5~6倍程度。

 

草食動物の腸は長く、肉食動物は短い。

 

このような違いがあるのです。

 

食べものを胃で受け止め、腸に送り、そこで消化吸収が行われ血液に栄養分を送り出す。腸の基本的な働きはこのようなものになりますが、その長さは何を主に食べるかによって変わってくるのです。

 

牛は草を食む動物です。

 

4つの胃袋を備え、微生物の力を借りて草を分解できるように遺伝情報が受け継がれている。でも今の牛は穀物や肉骨粉などを無理やり食べさせられている。

 

ブランド牛になると肉質を良くするために、ビールなどを無理やり口から押し込まれることもあります。当然牛はビールなどを飲むはずもないのですが、牛の自然な食のあり方が人間都合で変えられてしまっている。

 

世間を騒がせた「狂牛病」も発生の原因は、本来の食べるべき自然な食べものが歪められた、そのことに端を発しているのです。

 

今後、牛の遺伝因子がどのように変化していくのか?それは誰にも分からないのです。

 

たちは何を!?

牛は草を食み、サルは木の実を食べ、パンダはササを食べる。ならば、

 

私たち人類は何を主に食べるのか?

 

オギャーと生まれてからしばらくの間は、お母さんからお乳をもらいます。母乳に含まれる「乳糖」を栄養源にして成長するのです。

 

でも、乳糖を栄養源にできるのは離乳期まで。歯が生え始める頃には体の中で乳糖を分解する酵素の数が減少しやがてなくなっていくのです。

 

乳糖分解酵素が減少する代わりに増えてくるのが「デンプン分解酵素」。アミラーゼやマルターゼと言われるものです。

 

植物に含まれるデンプンをエネルギーに変える、そのための分解酵素が体の中で増加し始めるのです。

 

お母さんからお乳をもらう季節が過ぎ、今度は自分の体内で植物のデンプンを活動源にできるように成長していく。乳糖分解酵素は離乳期までになくなってしまうのです。

 

諸説はあるようですが、私たちの活動源は「糖分」

 

人類は稲や麦、トウモロコシ、ヒエやアワなどに含まれるデンプンを食べ、それを体の中で分解し最小単位のブドウ糖に変えていく。

 

変えられたブドウ糖を小腸から血液に送り込むことで、日々の活動源にしているのです。
(※参照:食の安全を実現のための財布に優しい優先順位投資法!)

 

例外の人々

通常、離乳期で乳糖分解酵素はなくなるのですが、例外がある。例外とは、

 

大人になっても「乳糖分解酵素」を持ち続けることができる人々

 

それが欧米人などで、乳製品をたくさん食べる人たちなのです。

 

通常、日本人をはじめアジア圏の人々は牛乳などを口にしない。理由は体内で栄養に変えることができないからです。

 

牛乳を飲むとお腹を壊す、そんなあなたは乳糖分解酵素が体に存在しない証です。もちろん、人によって濃淡があり、少しだけ持ち続けている人もいれば、全く持っていない人もいる。でも基本は持っていないのです。

 

なぜ欧米人持っていて、私たちはないのか?

 

それはその土地で生きてきた気候条件、遠い祖先の昔からそこで何を食べてきたかよるものなのです。

 

植物が繁茂する中で

私たちの国・日本は、太古の昔から食用植物が豊富な土地柄。

 

温暖・湿潤な気候風土で、国土の7割が山岳地帯、大地にはさまざまな植物が繁茂し緑が覆っている

 

そうした食用植物が豊かな環境の中で生きてきたわけです。実際に石器時代の遺跡を見ても人口密度が世界一高いことが分かっています。

 

多くの人口を養えるだけの豊富な食糧に恵まれていた、そのように解説されるのです・

 

日本人は酪農を経験することなく、狩猟生活からいきなり農耕を始めた民族といわれます。それは世界にも例を見ないかなりレアな人々と言われているのです。

 

通常、人類が農耕を開始するまでには3つのステップがあるといわれます。

 

狩猟生活に始まり、その後に牧畜を行い、それを経てようやく農耕が始まる。こうしたプロセスを辿るものなのです。

 

でも日本は温暖湿潤な気候から多くの食用植物に恵まれていた。そのため、酪農を経験することなく狩猟からいきなり農耕を始めたと考えられているのです。

 

食用植物が豊富だったからそうなったという説が有力ですが、他にも国土の7割が急峻な山岳地帯のため、そもそも牧畜に向かない。

 

だから酪農を行わなかった、こうした地理的条件を推す声もあります。いずれにしろ私たちも、私たちの祖先も酪農とはほとんど縁のない食生活を送ってきたのです。

 

赤ん坊の時しか乳糖分解酵素を持たない私たち。にも関わらず、牛乳を飲み続けたり、乳製品を頻繁に口にすることはかなりの無理がある。

 

遺伝因子からそのようにいわれるのです。

 

植物が繁茂する私たちの国に比べて、ヨーロッパは乾燥地帯。植物の生育が極めて難しい条件の中、生きるための糧を牧畜や家畜に依存するより他になかった。

 

それは動物性タンパクなどをメインにせざるを得なかった歴史ともいえるのです。欧米人が乳糖を分解できる酵素を持つ理由は、食用植物が極めて乏しかった歴史があるから。そのなせるワザといえるのです。

 

 

簡単には変わらない!

本来、人は乳糖分解酵素を持たないものなのです。

 

それを持っている欧米人などは例外的な存在で、今から4000年~5000年ほど前にアフリカで獲得された遺伝因子であるといわれます。

 

厳しい食料事情の中、どうしても家畜などの乳を栄養源にする必要が生じた。そのため本来消えてなくなるはずの乳糖分解酵素を突然変異によりいつまでも持ち続けることができる人々が現れた。

 

つまり5000年ほど前に獲得された遺伝因子を祖先に欧米人は今日までそれを繋ぎ続けていると考えられているのです。

 

遺伝因子の形成には膨大な歳月を要することが分かります。それは突然、牛や羊の腸が短くなることがないのと同じです。

 

だからハンバーガーを毎日食べようが何をしようが、三世代くらいで神が金髪になったり、青い目になったりすることはない。そう簡単に体は変わらはないものなのです。

 

風土に根差した安全な食

世にさまざまな食べ方や食養生の実践方法などがあります。でも基本は、

 

先祖が何を食べ繋いで来たか?

 

ココを押さえておけばまず間違いない。安全な食べ方の教科書はその土地の食文化にあるのです。

 

それは何世代にもわたりチェックを受けてきた自然な食べ方。遺伝子上、日々食べても問題のない食べ方といえるのです。

 

もちろん私たちの祖先は農薬まみれのお米や野菜を誰も食べてはいない。添加物満点の食材なども口にしてこなかった歩みも踏まえるべきでしょう。

 

歴史に学ばず、流行や誰かが言ったことを鵜呑みにしてしまえば、当然さまざまな弊害が起りやすくなります。

 

かつての日本人には少なかったガンやアレルギー、糖尿病などは”食の西洋化”に問題があるという声も根強いのです。

 

私たちの先祖が食べ繋いできた食文化、米(穀類)を中心に、本物の発酵食品、そして野菜などを基本にすること。

乳製品などはほどほどに楽しむべきもの。

 

基本を守り、守った上で後はバラエティーとして適度に嗜む。

 

治癒が難しい病気が蔓延する中、食生活の軸を定めそれを守り後は適度に楽しむ。そうした余裕を持った態度が大切ではないでしょうか。

 

いまはバイオテクノロジーの時代なので、遺伝因子の形成は早まるものかもしれません。簡単な手術を施せばそれで変えることができてしまう。そんな時代が目の前なのかも知れません。

 

でもそうしたことを行った結果、

 

どのような事態が待ち受けているのか?

 

それは誰も分からないことなのです。

 

安全で健康な人生を志向するのなら、同じ気候風土で生きてきた祖先たちが、

 

何を食てきたのか?
どんなものを生活に取り入れてきたか?

 

これらを学ぶ必要がありそうです。

 

食生活の幹と枝葉をきちんと分ける。そのことがますます大切になると思います。

 

■このページのまとめ

・先祖から代々伝えられる遺伝情報が「遺伝因子」

・人は離乳期を終えると乳糖分解酵素はなくなってしまう

・代わりにデンプン分解酵素が増加し、自分で活動源を作り出す

・欧米人は突然変異により離乳期を終えても乳糖分解酵素を持ち続ける

・先祖が何を食べていたかで受け継がれる遺伝因子は変わってくる

・食用植物豊かな日本では乳糖分解酵素を持ち続ける必要がなかった

・遺伝因子は長い年月をかけて作られるので短期間に大きく変わることはない

・祖先が食べていた食生活を基本にすること。乳製品などは楽しみとして適度に嗜む

 

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