自然食業界キャリア15年のOBが綴る

正月料理と節句の意味は?日本の伝統に秘められた作意とは!?

2020/03/09
 
正月料理
この記事を書いている人 - WRITER -
生協、有機野菜の宅配団体などに15年在籍し、自然食業界の裏表を目の当たりに。本当に安全に食べられる食材とは何か?日々追求しています。

 

■目次
1、正月は女性の公休日!?
2、休養に専念させた理由は!?
3、台所に入らないのはなぜ!?
4、節句が教える日本人の知恵とは!?

 

お正月といえば、

 

あなたは何を連想しますか?

 

“そりゃおモチだよ”
“いやおせちやお雑煮だってあるわ”
“食い意地が張ってるな。家族団らんの大切な時間でしょ”

 

きっとさまざまだと思います。

そんなお正月なのですが、かつては

 

「女性の休養日」

 

だったことをご存知でしょうか?それどころか、強制的に休まされていた事実があるのです。

 

今回は「お正月」をテーマに無投薬無医療の生き方実現に向けたヒントについて述べてみます。

 

■休養に専念!?

そもそもお正月とは「1年の農耕」の始まりを意味します。寒くて長い冬が春の兆しに変わるころ、収穫への祈りを込める。そのための農耕儀礼だったというわけです。

 

そういうと、

 

「農耕儀礼?いったい何のことだろう?モチつきのことかな」

 

そんな風に思われるかもしれません。確かに儀礼には、あいまいでボンヤリとした印象がつきものですが、そう
ではない。農耕に欠かせない、実践的な意味と日本人の精神性が込められているのです。

 

農耕といえば、米づくりのこと。中でも「寒田起こし」から「田植え」までは骨の折れる作業となります。それは体力的にもとても大変。女性は重要で欠かすことのできない労働力なので、正月は休養に専念させる。

 

途中で息切れして、倒れてしまえば貴重な労働力が失われ、収穫に重大な影響を与えてしまいます。そうならな
いように前もって休ませたのが正月休みというわけです。

正月

 

■台所に入らずの意味

正月三日は「女性は台所に入らず」、これが日本の伝統です。お正月は女性を家事労働から強制的に”解放する日”でもあったのです。当時は太陰暦のため、現在とは約1~2ヶ月くらい暦がずれます。3月頃でしょうか?

 

そうやって寒田を起こした。いくつかのプロセスを経て、いよいよ苗づくり、そして田植えの時期。地方によって違いますが、それが「桃の節句」。三月三日のひな祭りころにあたります。

 

大切な主食の米、その始まりとなる苗作りと田植え。それはかつては

 

“女性しか行ってはならなかった”

 

わけなのです。どうしてなのか?それをヒモ解くカギは、“おかみさん”という言葉にあります。

 

ふだん何気なく使われますが、その語源を辿れば「お神さん」。それは“神に奉仕する人”を意味しているのですね。だから田植えは神に近い、女性が担当したというわけです。それを「早乙女」というわけです。

 

一方、「父親」はというと、語源は“てて親”。意味は、手で働く人という具合になります。

 

「働けど働けどわが暮らし楽にならず じっと手を見る」

 

有名な石川啄木の句は、”てて親”の語源に迫る、本質的な一句というわけです。最近ですと、村上龍。「すべての男は消耗品」、これも言い得て妙というわけですね。

 

早乙女は頭に布を巻いたり、菅笠に赤いたすきといったように自らを華やかに飾ります。これは神さまへの感謝とその奉仕者であることを表現しているわけなのです。

 

女性たちが田植えを行っている間、男たちはどうしているのかというと・・・、ちょっと悲哀を帯びます。だってどんなに田植えをしたいと願っても、資格がない。だから、とにかくやることがない。

 

そこで、あぜ道で笛や太鼓を叩いて、歌を謳う。つまり「おはやし係」として、女性たちにせめてものエールを送っていたというわけです。それが、

 

「田楽の発祥」

 

そういう次第になるというわけです。う~ん、深い・・・。

正月

 

■今も昔も女性は多忙!

ちなみに太鼓や笛を鳴らすことの意味も、

 

“科学的で実践的なプログラム

 

といわれています。いま私たちはお祭りの賑わい程度にしか思っていませんが、本来は「雨乞い」。大気に振動を及ぼすことで、気圧に変化を与えていく。

 

そのことで雨が降りやすくなる。これは現代科学の視点からも有効な取り組みであることがいわれます。昔の人の自然観察力は実に科学的というわけです。

 

女性たちは正月三日間はしっかりと休養する。台所仕事を禁じた「公認の完全休養日」が正月休みです。つまり女性は働いてはならない期間だったのです!

 

もちろん現在は社会情勢も価値観も大きく変化しています。しかし女性の重労働に変わりはありません。仕事をしながら家事に育児と両立されている方や専業で主婦をされている方。

 

以前、「社会人に休みはあっても、主婦に休みはないのよね」、こう言われて衝撃を受けたことをいまだに忘れ
ることができません。

 

世の中の女性は働き続けているのです!せめて正月や年の瀬もせめてゆっくり休んでください。ちなみに1月7日は「若葉の節句」で女性は1日仕事を休み、男性が七草を叩き、お粥を作っていたのです。

 

新年からは正月の三日間、そしてお連れ合いさまに理解があれば、1月7日もぜひお休みくださいね・・・。

 

このように「五節句」とは、それぞれの季節に必要な作業を、それを前にした準備期間であるというわけです。

 

今回は正月をクローズアップしてみました。

 

■参考文献
梅干と日本刀 日本人の知恵と独創の歴史(祥伝社新書)』 樋口 清之 著 祥伝社
『食べる日本史』 樋口 清之 著 朝日文庫
「まつり」の食文化 (角川選書)』神崎 宣武 著

 

 

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