有機野菜の宅配を選ぶ前に!肥料の特徴に潜む危険性とは!?

思い込みや先入観、誰にもあるものです。モノゴトの真実や本当の価値を知るにはそれらをしっかりリセットした上で向き合う必要があります。ココでは汚染時代の救世主のように扱われている有機野菜の危険性について考えてみます。
■目次
1、有機野菜の危険性とは何か!?
2、有機野菜への投資は質と量に注目!?
3、有機肥料と漢方薬はよく似ている!?
4、有機肥料も化学肥料も大きな違いはない!
5、有機肥料は後始末が面倒で厄介な理由は!?
6、私たちは日々何を選び食べるべきなのか?!?
有機野菜の宅配を検討している。
食の安全が声高に叫ばれる中、できるだけ安全な野菜を食べ続けたい。毎日の食べものが体を作るのだから可能な限り危険性の少ない食材を選びたい。
多くの方がそのように思っているのです。
そうなると、有機野菜の宅配は有力な候補になるのですが、”有機だから安全”。そう頭から決めつけてしまって良いのだろうか?
有機野菜は本当に安全で危険性の低いものなのか?
心配になるのも当然ではないかと思います。通常の野菜や食材よりも高額の投資を行うのだから、選ぶに当たっては慎重に慎重。厳選を重ねた上で選びたい。
それは自然で当たり前のことでもあるからです。そこでココでは有機野菜の危険性を考えることで、宅配選びの参考にしてもらえればと思います。
■有機野菜が体を蝕む!?
有機野菜は安全で健康、しかも地球環境を汚染しない農法で作られた野菜。
そのように思われています。美味しく食べることが自分や家族の健康を守り、地球環境にも貢献する。
有機野菜は一般野菜に比べて、1.5倍~2倍くらいの値段がしますが、それもやむを得ないこと。多少割高でもそれが家族や地球環境に貢献できるのだからそれくらいは仕方がない。
そう思って有機野菜を宅配などで買い続けている方もいることでしょう。有機野菜を食べれば良いことばかり。バラ色の未来が訪れるかのように言われているのです。
でも、有機肥料が人体を汚染し、環境を汚している元凶になる。このような指摘も少なくありません。せっかくの投資が全くムダ、そうした声だって根強くあるのです。
有機野菜の危険性とは一体何か?有機肥料が化学肥料に比べて優れていると言われる理由は、自然物だから。
化学肥料は人工物で自然界に存在しないものなので危険性が高い。使うだけで害になる。だから自然物を使った有機肥料は優れている。そんな風に言われるのです。
有機肥料には動物の糞尿や米ぬかを発酵させたボカシ肥料、揚げ物をした後に出る油カスや魚粉、骨粉、海藻なども使われています。
これらは確かに自然物ではあるけれど、質と量とを弁えずに投入すれば、私たちの健康に直結する。このブログで何度も指摘しているように、肥料過多は野菜の腐敗を招き、虫や病気の温床になってしまうのです。
さらに硝酸性窒素が野菜に溜め込まれてしまうので、発がん性やアレルギー、糖尿病などの危険性を高めてしまう。こうしたことが言われているのです。
(■参考:『有機野菜の離乳食・葉野菜で赤ちゃんが窒息する!?』)
■有機野菜と漢方薬
有機肥料が良いと言われるもう1つの理由に、「遅効性」があります。
化学肥料には「即効性」があり、使えば作物はどんどん育ちます。植物の成長に必要な栄養素を混じりっ気なしに凝縮しているので、使えば効く。症状にスグ効く化学合成薬に似ているのです。
でも有機肥料は、肥料成分が化学肥料に比べて粗い。化学肥料のように混じりっ気なしとはいかないので、効くまでに時間がかかるわけです。
イメージで言えば、漢方薬に相当するわけです。
一説によると、化学肥料を使えば、作物が3割を吸い上げ、雨などによる流出が2割。残り5割は大気に蒸発してしまう。化学肥料は蒸発しやすい面があるのです。
でも有機肥料なら土が肥料成分をいつまでも持っていてくれる。蒸発しにくく、土が肥料成分をつかんで離さない。だから肥料効果が長く、ゆっくりジワジワと効いていく。
派手さはないけど、スローに長く、それが有機肥料の長所と言われているのです。
■有機も化学も同じなワケ!
化学肥料を使えば硝酸性窒素の残留が増えてしまうので危険。
有機農業推進派はそのように指摘します。硝酸性窒素とは未分解の肥料成分で、たくさんの肥料を与えてしまうと作物は体内でそれを分解しきれず、未消化のまま残留します。
その残留した肥料を「硝酸性窒素」と呼ぶのです。
その残留が多いと、ガンを発症する確率を高め、糖尿病やアレルギー、アルツハイマー、窒息などの症状を引き起こすといわれているのです。
また虫や病原菌は硝酸性窒素の多い野菜を好むので、結果としてたくさんの農薬を使わざるを得なくなる。化学肥料は効き過ぎてしまうことで多くの問題を孕んでしまうと危険性が指摘されるのです。
これに対して有機肥料なら、即効性がなくゆっくりジワジワ効くので作物に残留する硝酸性窒素濃度は低くなる。だから有機肥料は素晴らしいと宣伝されるのです。
確かに有機肥料は遅効性なので、化学肥料を使ったものに比べて硝酸性窒素濃度は低くなる傾向が見られます。でもそれは有機肥料に変えてから最初の3年くらいまでで、その後は化学肥料と同等の硝酸性窒素の残留が見られることも報告されています。
土がつかんで離さない肥料成分は時間の経過とともに解き放たれていく。過去に使った肥料成分が作物に大量に吸収され、一気に硝酸性窒素が過剰に濃度も上がる。
そして作物が吸収しきれなかった余剰分が土の中から地下水に染み込み、河川などに流れ海へ出る。こうして地下水が硝酸で汚染され、海や川は富栄養化による赤潮、低層の酸素不足による青潮などの海洋汚染を引き起こしてしまう。
有機肥料が環境に良いとは決して言い難い。良いイメージばかりが先行してその危険性への認識が低いのが現状と言わねばならないのです。
(■参考:『有機野菜の宅配選び・後悔しない9つのポイント!』)
■有機肥料は面倒で厄介!?
実際に有機栽培から肥料も農薬も一切使わない自然栽培に切り替えるのは困難なことが言われます。
自然栽培は土の清浄・純粋化を図る農法で、過去に使ってきた肥料成分や農薬を除去することを徹底する農法です。
一早く土から肥料・農薬を取り出さない限り、虫や病原菌の被害が止まらない。成果を早く出すためにも土をキレイにする必要があるのです。
その際、過去に化学肥料を使っていた方が時間がかからず、早く成果を出しやすい。化学肥料は蒸発したり、流出したりで肥料成分が土に残留しにくい特徴があるからです。
明らかな人工物なので、自然の土とは”水と油の関係”。分離しやすいのでその除去も比較的軽く済むケースも珍しくないのです。
これに対して、有機栽肥料は時間がかかってしまう。土がいつまでも肥料成分をつかんで離さないので、その除去に膨大な時間がかかるケースも珍しくない。
土から見れば有機肥料は自然物のため引き剥がすのがなかなか大変。有機肥料から自然栽培への転換は時間がかかり成果が出しにくいことが言われるのです。
■何を選ぶべきか!?
人体にも環境にもリスクのある有機野菜の宅配に高いお金をかけるのはいかがなものか?
自然の野山に有機肥料も化学肥料も一切使われることはありません。ましてや農薬を使われることなど自然界ではあり得ないことなのです。
それでも栄養失調で全滅しているような野山はないし、虫や病原菌に侵され丸ハゲになった山などもどこにもない。肥料を使うからこそ農薬が必要になる。
有機栽培で無農薬が難しく農薬を使わざるを得ない理由は肥料を使うからこそ。有機野菜だから安全、自然の肥料だから安心、そうしたことにはならないわけなのです。
肥料も農薬も一切使わない自然栽培は、自然の野山に学び、それを田畑で応用する農法です。安全で自然な野菜を手にしたいなら有機ではなく自然栽培の野菜を選んでみることをオススメします。
いくら安全で安心といっても、その味が自分に合うのかどうか?日々の食材なので味覚のジャッジは重要です。以下に自然栽培の野菜を試しで購入できる宅配やお店を紹介しておくので、ぜひ一度自然本来の味を試してみて!
■このページのまとめ
・有機肥料は遅効性で化学肥料は即効性 ・化学肥料は蒸発や流出しやすい特徴がある ・有機肥料はゆっくりジワジワと効いてくる ・有機肥料でも健康リスク・環境汚染の不安あり ・有機肥料の硝酸性窒素は時間とともに増加する ・化学肥料は土から除去しやすいが有機肥料は困難 ・野山の植物は無農薬無肥料、自然栽培を選ぶべき |
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■参考文献
・肥料をかしこく使おう