自然食業界キャリア15年のOBが綴る

農薬リスクと果物との関係は?知られざる実態に迫る!

2020/06/19
 
農薬
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生協、有機野菜の宅配団体などに15年在籍し、自然食業界の裏表を目の当たりに。本当に安全に食べられる食材とは何か?日々追求しています。

■目次
1、最難関の作物は!?
2、自然の成長スピードは!?
3、春を人工的に作り出す!?
4、薬剤依存から生命尊重のあり方へ

 

「無農薬栽培」

 

農薬被害や農薬汚染から体も環境も守るために、農薬を使わない栽培方法が人気を集めています。お米も野菜も無農薬、そのようにこだわる方も少なくないのではないでしょうか。

 

そんな無農薬栽培なのですが、

 

“最難関”

 

といわれる作物がイチゴ。イチゴの無農薬栽培はリンゴと並び、

 

「不可能」

 

といわれているのです。イチゴは皮も薄くて実がムキ出しのような作物だから、虫や病原菌の被害に

 

“遭いやすい”

 

さらに弱い生き物なので、手間ひまかかって大変。このように思われているのです。でも、イチゴだって自然界の生きもの。本来は農薬なんて必要なく、元気いっぱいに実を生らす作物であるはずなのです。

 

どこかに不自然がある。人がイチゴに反自然を強いるからこそ、たくさんの農薬が必要になる。こう考えることの方が自然でムリがないのです。

 

今回は「農薬」について考えることで、無投薬・無医療の生き方実現のためのヒントについて考えてみます。

 

■成長速度を早める!

イチゴの農薬散布回数は、リンゴと並び、

 

「莫大な回数」

 

になることがいわれています。

 

“50~70回”

 

くらいの殺虫剤・殺菌剤がバラまかれ、それを食べる私たちの健康に跳ね返ってきてしまうのです。イチゴは皮を剥いて食べる果物ではありません。イチゴの表面にはたくさんのタネが粒状についているのですが、その

 

「窪みの箇所」

 

に農薬成分が溜まり、残留してしまいやすいことがいわれています。どうしてイチゴにはココまでたくさんの農薬を使わざるを得ないのでしょうか?

 

このブログで、再三申し上げていることですが、イチゴにもたくさんの

 

“肥料”

 

が使われています。有機肥料、化学肥料と肥料の中身の違いはあれど、肥料を使うことは作物の自然な成長スピードを

 

「速める」

 

効果があるのです。窒素(N)・リン酸(P)・カリ(K)の植物にとっての三大栄養素を凝縮して詰め込んだ

 

“栄養のカタマリ”

 

が肥料。有機だから安全、化学だからキケン、そのような単純な発想はあまり

 

「意味がない」

 

ものといえるのです。自然のリズムを肥料の効果で早めることで、

 

“より速く・より多く”

 

の収を求める行為が肥料を使うことの意味。実際、自然の野山に有機肥料も化学肥料も一切、使われていない。このことが分かるのです。中でも、イチゴには

 

「液肥」

 

といわれる液体の肥料が使われることも少なくありません。液肥を与えれば、植物は消化吸収のプロセスを辿ることなく、そのまま養分となって、根から吸い込み体に、

 

“吸収”

 

されていきます。人間でいえば、点滴を結果に打ち込む行為と同じになるので、作物はどんどん

 

「弱体化」

 

の一途を辿ってしまう。点滴は手術の前後に短期間に限って使われるのが正しいあり方で、こればかりに頼ってしまえば、自分で食べものを消化し、吸収するためのプロセスが

 

“機能不全”

 

に陥ってしまいかねないのです。肥料は作物を弱める結果に繋がってしまう。イチゴの農薬多投の裏には、肥料の多投にも原因があるのです。

農薬

 

■春を呼べ!

他にもイチゴにたくさんの農薬が使われる理由があります。それは、

 

「施設栽培」

 

の問題です。ビニールハウスやイチゴ製造工場などの施設栽培が農薬多投と密接で不可分な関係があると推測されるのです。

 

イチゴの旬は春になりますが、作り手はこの春の到来を少しでも早めようとさまざまな手段を用います。ビニールハウスなどで、イチゴを施設内に閉じ込めることで、

 

“雨や風”

 

から守り、さらにハウス内を加温することで春の訪れを早めようとするのです。人も作物も同じですが、守れば守るほどに弱くなっていきます

 

自然の新鮮な空気、そして雨や風などの自然現象に晒されることで、イチゴは

 

「鍛え上げられていく」

 

自分で自分を守る手段を身につけることできるようになるのです。屋外の厳しい環境で育てることは、農薬のお世話にならない強い生命を作り出すといった結果を招くのです。

 

またハウス内の加温に飽き足らず、イチゴの周囲は

 

“マルチ”

 

といわれる保温のためのビニールシートで覆われます。温めて温めて温めることで、少しでも早く実をつけさせようとする。そこに肥料の成長促進力も加わって、イチゴはどんどん自然の成長速度を

 

「狂わされてしまう」

 

のです。こうしてイチゴは自然のあり方からどんどん遠ざかってしまうことになり、人工物である農薬の世話にならないと

 

“生きられない”

 

そんな生命にされてしまうのです。

 

■薬剤から生命尊重へ

我が家でもイチゴを育てて4年目になりますが、農薬も肥料も一切使わず、無肥料・無農薬の自然栽培を行っています。

 

草の中にイチゴがある、そんな感じで草と共生させる

 

「草生栽培」

 

で育てています。日照が大事なので、草がイチゴの背の高さを越えないように配慮してあげて、越えた場合は、根っこは抜かず上の部分だけ草を取ってあげます。周囲に草が生えていることで、地下部分の根っこが土を

 

"耕してくれる"

 

農薬

 

草があるほどに、土の中に酸素が送り込まれることになるので、土壌が改良される。我が家の畑は

 

「粘土質」

 

土壌で、水はけが悪いのが特徴の土。根っこが深く入れることで、土の団粒化を図っていく作戦です。また草が生え、根から土壌中の過去に使った肥料や農薬の残骸を吸い上げてくれるので、土の中の

 

“お掃除”

 

にも草は大切な役割を果たしてくれています。地上部分も地下部分も冬になると枯れていき、枯れた草の残骸が、

 

「新たな土」

 

を作り出していく。こうすることで理想の土の状態、

 

“柔らかく・暖かく・水はけが良く・水持ちが良い”

 

土の状態へと進化を図っていくのです。モグラも見かけますが、敵視することはありません。モグラ駆除剤で退治しようとする日値もいますが、モグラが土の中を這い回ることで、土中の

 

「通気性」

 

が改善していく。ますます理想の土の状態に近づけることにモグラも一役買ってくれているのです。

農薬
(※モグラ穴の様子)

イチゴの葉には至るところに、地クモの巣があり、それが虫などを捕食し、イチゴをキケンから守ってくれる。
クモもアリもカエルもいるので、いろんな生きものが集う楽園ができ上る。

 

こうしてイチゴに農薬などは一切不要、肥料も一切与えずに、見事な実をつけるのです。受粉作業も一切行わず、ハチや蝶、虫たちにそれもすべてお任せします。

 

自然の力に全てを委ねたイチゴの自然栽培というわけです。

 

冬は雪も降り積もるわけですが、イチゴは必要最小限の葉っぱだけを残して体を縮め、葉を赤くすることで厳しい冬を耐え忍ぶ。そして気温の上昇とともに花を咲かせ、実を結実させていく。

 

農薬

 

こうして採れたイチゴは、酸味と甘みのバランスが良く、手前味噌ながら美味しいイチゴをたくさん収穫できるのです。

 

農薬

 

農業は自然産業・生命産業といわれるように、もっと自然の力を生かしたやり方にシフトしていく時期なのだと感じます。そして多くの方が

 

「無農薬のイチゴを食べたい!」

 

と願うのであれば、需要と供給の関係で、無農薬の畑の面積が広がっていく結果を産むのです。薬剤依存から生命尊重のあり方へ。

 

今年のイチゴ栽培終えて、そんなことを思っています。

 

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