自然食業界キャリア15年のOBが綴る

適地適作は過去のもの!?安全な野菜栽培のポイントは?

2018/12/05
 
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生協、有機野菜の宅配団体などに15年在籍し、自然食業界の裏表を目の当たりに。本当に安全に食べられる食材とは何か?日々追求しています。

天職、そんな言葉がありますが、自分の能力を最大限に発揮できる仕事のこと。天から与えられた才能をフル活用できる仕事という意味。場を得ること、それは安全な食材づくりにも必要なこと。ココではあるべき食材づくりのあり方について考えてみます。

■目次
1、適地適作は過去のもの!?
2、作物が喜ぶ環境づくりの秘訣は!?
3、ムリは不自然な結果を招く!便利の代償は!?
4、有機野菜でも食べられない理由はこの点にあり!
5、土の状態に合わせて栽培品目を選択すること!
6、食べることで作り手を応援!安全食材拡大の秘訣は!?

 

適地適作

 

農業用語ではありますが、会社運営やスポーツにおける人材戦略の方法としても語られたりもします。

 

作物にも人にも、向き不向きがある。適地にかなった作物を植えない限り上手に育たない。人材であればその特徴に適った場所に配置しないとパフォーマンスを最大化できない。

 

それは当たり前のことでもあるのです。

 

でも、この当たり前が当たり前ではなくなった。どんな場所でも作物を育てることができるようになった。

 

それが私たちの食と農との歩みでもあるのです。

 

■作物が喜ぶ環境整備!?

日本列島は南北タテ長の国土。

 

気候は亜熱帯の沖縄から亜寒帯の北海道までをも内含しています。バラエティーに富んだ気候条件が特徴ですが、当然それぞれの地域に根差した栽培品目があったわけです。

 

その状況を一変させたのが「肥料と農薬」

 

この2つをセットで使えばどんな土地でもどんな気候でも、何でも育てられるものへと変化したわけなのです。

 

例えばきゅうり。きゅうりは水を好む野菜です。砂地や火山灰度ではキュウリを上手に育てることは難しい。土が水を持つことができないからです。

 

トマトは水を嫌う野菜ですが、粘土質ではなかなかうまく育ってくれません。水が多くても水はけが良ければ何とかなるのですが、粘土質だとどうしてもウエットになってしまう。

 

野菜栽培を上手に行うなら、それぞれの作物が好む環境を用意してあげる必要がある。その際は、自分の畑の土の状態が、

 

砂地なのか?粘土質なのか?火山灰土なのか?

 

と特徴をつかみそれに則した作物を栽培することが大切になるのです。

 

でも、肥料を使えばそんなことを一切考えずに済んでしまう。砂地であろうと、粘土質であろうと、火山灰土であろうとお構いなし。

 

どんな場所でもどんな作物でも育てることができるようになったのです。

 

日本列島

 

■デメリットは弱体化!

でもそれはそもそもが無理筋な話。

 

営業向きの人間に経理をやらせるようなもの、文系の人間に難しい理系の化学式をやらせるようなもの。その結果、不具合が生じ、ストレスを抱え込んでしまいやすくなる

 

そもそもがその場所に適していないので、作物体に無理が生じてどうしても病気がちになる。その結果、虫や病原菌の蔓延にも全く無抵抗になる。

 

その結果、たくさんの化学合成農薬を撒かざるを得なくなるのです。

 

トマトやナスには50回、キュウリには60回もの殺虫剤殺菌剤を撒かざるを得なくなる理由は適地適作の原則に適っていないから。

 

量の多寡はあれど、農薬を使うことを前提にした農法が今の一般栽培、有機栽培の現状と言えるのです。

土の自然

 

■農薬使用の実態は!?

 

農薬がどんなに使われていようと構わない!

 

そういう剛毅な方にはそれでも良いのでしょう。でも、やはり口から入れるものにはできるだけこだわりたい。食べたものが血となり肉となるのだから、食の安全性は最大限確保したい。

 

そうした方には、一般栽培も有機栽培もその期待に応えることができないことも事実なのです。

 

有機栽培は一般栽培に比べて化学合成農薬の使用は少ないから安全といわれますが、実際は条件付きで約30種類以上の化学合成農薬・天然農薬・化学肥料・土壌改良資材などの使用が許可されています。

 

有機加工食品には約60種類の化学合成食品添加物・天然食品添加物の使用が認められているのです。

 

それらは安全性に基づいた選ばれているものではなく、栽培の都合や国際貿易を円滑化する目的で選ばれているのに過ぎないわけです。

 

微量な人工の化学物質を探知しただけでも目まいや嘔吐や発疹などを起こしてしまう化学物質過敏症の患者さんの中には、有機農産物も食べることができない。

 

そうしたケースも少なくないのです。

 

化学物質過敏症の患者さんが”歩くセンサー”といわれる理由は、人体にとって有害なものを見極める味覚・嗅覚を備えているから。

 

食の安全を真剣に考える私たちは、患者さんが食べても問題がないものを選ぶことが大切になるのです。
(※参照:農薬や食品添加物・人工の化学物質は女性に被害が多いワケ!?)

 

■土の状態に合わせて作物を!

肥料も農薬も一切使わない自然栽培で大切になるのが「適地適作」です。

 

自分の畑の土の状態をしっかり把握し、その土の状態で無理のない栽培品目を選ぶことが大切になります。

 

砂地や火山灰土であるのに、沃土を好むホウレン草などを植えても育ちません。どうしても育てるなら肥料と農薬が必要になる。

 

砂地には砂地に適したカボチャ、インゲン、ジャガイモなど。火山灰土にはそれに適したサツマイモや大根、スイカ、落花生などを育てることが無肥料無農薬での栽培を可能にする。

 

土の状態に合わせて育てる野菜を選ぶことが大切になるのです。

 

そしてそこから一歩目を踏み出し、時間をかけて土を進化させていく。水を持てない砂地や火山灰土の土を水が持てるように進化させていく。

 

水はけの悪い粘土質の土なら、水はけが良くなるように土を変えていく。このような努力を併せて行うことが大切になるのです。

 

そしてどんな土の状態であっても、最終的な目標である、

 

温かくて柔らかくて、水持ちが良く水はけが良い。

 

この理想の土の状態を目指して土づくりを行っていくことが肥料も農薬も一切使わない自然栽培に必要な条件となるのです。

 

急がず焦らず、怠らず、時間をかけて理想の土の状態を目指して着実に取り組むことが農業者に求められるのです。

 

難しいことのように思われますが、適地適作の原則はつい60年ほど前までは当たり前のことだったわけです。

 

食の汚染が深刻な状況を招く中、農業は再び原点回帰が求められている。それは単純に昔に戻るというのではなく、新たな食料生産の地平を切り拓く。

 

こうしたものでもあるのです。

適地適作

 

■美味しく食べて応援を!

野菜生産の現場では出荷用と自家用で栽培の仕方を変えていることも長らく非難の対象になってきました。

 

出荷用は農薬を多投し、自家用には使わない。実際に農薬を使う生産者ほどその恐ろしさを知っている人はいないわけなのです。

 

こうした中、食べる人の健康を真剣に考え、ゴマカシも手抜きも一切なく地道に土づくりに勤しむ農業の担い手がいる。

 

その担い手が作り出した無肥料無農薬・自然栽培のお米や野菜を食べ続けることで応援することは新たな食糧生産の地平を拓くことにも繋がっていくのです。

 

消費とはその商材に対してスポンサーカードを引くことと同じなのだから、勇気を持って安全な食材づくりに力を注ぐ作り手を応援してもらいたいと思います。

 

以下に自然栽培の野菜を入手できる店舗リストを紹介するので、安全な食卓づくりの参考にしてもらえればと思います。

■無肥料無農薬・自然栽培作物が買える通販&ショップリスト

 

■このページのまとめ

・肥料農薬を使えば適地適作は必要ない

・有機農産物でも食べることができない人がいる

・有機農産物は30種類の農薬と加工品では60種類の添加物使用が許可

・肥料も農薬も使わない自然栽培は土に適した作物を植えるのが基本

・自然栽培は難しいように思われるが60年前は当たり前に行われていた

 

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