睡眠と死亡率・寝不足も寝過ぎもキケンな理由はココ!

良い睡眠は良い人生の基本事項。寝不足は体にも美容にも好ましくないけど、その他の条件はあるの?ココでは健康と睡眠の関係を確認することで、望ましい睡眠のあり方について模索していきましょう。
■目次
1、睡眠不足は美容の大敵!?
2、睡眠と死亡率との関係はどうなの!?
3、寝る時間を誤らないことが健康と美容の秘訣!?
4、昼は人の時間・夜は神々の時間、日本伝来のコンセプトは!?
人生の3分の1は睡眠。
良い睡眠は良い人生の条件にもなる。
睡眠不足はコンディション不良を招くし、集中力だって散漫になりがち。さらには”美容の大敵”にもなってしまうのです。
あなたの日々の睡眠はいかがでしょうか?
“かなり寝不足・・・”
“寝られる時にまとめて寝る感じ”
“規則正しい生活を基本に心がけているよ”
人それぞれさまざまなのでしょう。眠りといえば”ダラしない!!”、そのように決めつけられてしまうことも多いのですが、心身の健康に欠かせない。
忙しい中でも快適な睡眠を取るために何をするべきなのか?
今回は、「睡眠」を考えることで健康で無理のない毎日に必要なポイントを確認していきましょう。
■死亡率と睡眠の関係は!?
睡眠と死亡の因果関係。それについての調査結果があります。
そこで指摘される一番死亡率が低いのは7時間の人。4時間以下だと、男性で1.62倍・女性で1.6倍。10時間以上の人でも男性で1.73倍・女性で1.92倍。
7時間の人に比べて不足でも過剰でも死亡率は上がってしまう。こうしたデータがあるのです。
健康体で長生きをするには「7時間」の眠りを確保すること。長過ぎてもダメ・短か過ぎてもダメ、このように言えそうです。
睡眠不足は老化を促進させてしまいます。そればかりではなく肥満症になりやすくなることも判明しています。そればかりかより深刻な心筋梗塞やガン、脳溢血などのリスクを高めてしまう。
さまざまな健康不安を招いてしまうのです。
こうした現象や症状は睡眠不足だけが原因ではないのでしょうが、適切で質の良い睡眠をしっかりとることが健康で快活な人生の基本であることは間違いないのです。
■寝るタイミングを誤らない!
睡眠時間をきちんと確保することは大切ですが、他にも、
いつ寝るか?
これも重要な要素になります。
朝寝て夕方起きる、こうした生活パターンの人もいらっしゃるのでしょうが、体にとってはあまり良くない。体の新陳代謝が活性化する適切な時間があるからです。
古いものが新しいものに入れ替わるのが新陳代謝。人は60兆の細胞からできていると言われますが、古い細胞が死に新しい細胞が生まれ入れ替わる。これを繰り返しているわけです。
そんな大切な「代謝」なのですが、それが最も活発になるのが、夜。具体的には22:00~2:00までの間がピーク。こうした説があるのです。
グリコのゴールインマークの間に床に就く。これが健康を約束し、美肌にも大切と指摘されているのです。
『人体常在菌のはなし ―美人は菌でつくられる (集英社新書)』(青木 皐 著)によれば、睡眠について大切な3つのポイントが強調されています。
・肌の新陳代謝に欠かせない成長ホルモンは22:00~2:00までの時間帯に活発に分泌される。この時間帯に深い睡りに入っていないと、新陳代謝が滞り、肌の水分も保たれず、肌荒れなどのトラブルになりやすい。
・充分な睡眠を確保できないと体は体力を節約する。体力の喪失を防ぐため皮膚に回す血液を後回しにしてしまう。その結果、皮膚に必要な栄養分が不足し肌の機能が低下していく。肌荒れやくすみなどが発生しやすくなる。
・熟睡できない状態が続くと、体は緊張状態が継続してしまう。ストレスが重なり、男性ホルモンが増えていき、皮脂腺がからの皮脂量が著しく増加しアクネ菌が活動。ニキビなどの吹き出ものの原因になりやすい。
充分な睡眠は本当に大切、夜更かしは要注意で夜行性は改める必要がありますね。
■闇夜は神の時間!?
日本において夜は特別な時間、古来よりそのように考えられてきました。
昼の時間は人の活動時間、でも夜は神々の時間。だから人は夜に動いてはならない。神々が闇の中で穢れを払い清めるための大切な時間、これを「浄暗」と呼ぶわけです。
源平合戦に勝利を果たし、都に凱旋する源氏軍の大将は源義経。安国天皇に持ち去られた「三種の神器」を取り返しての都への凱旋。
でも帰還の時刻は夜でなくてはならなかったのです。
神器を奉じているため、神々の時間に戻らなくてはならない。史上例のない華々しい大勝利を収めた義経は昼に帰還できないことを悔しがる。
そんな光景を司馬遼太郎は『義経』(文春文庫)において描いています。
「浄暗」が真実なのかどうかは別として、夜は早く眠った方が良さそうですね。
自然で安全な食材を食べ、生活環境から人工の化学物質をできるだけ排除する。そして日々適度に運動をして汗をかく。さらに夜ふかしをなるべく避けることが心身の健康に良さそう。
そのように言えるでしょう。
今回は「睡眠」と健康について考えてみました。
■このページのまとめ
・健康な睡眠自時間は7時間が好ましい ・寝不足も寝すぎもどちらも体には悪い ・理想は22:00~2:00の間に深い眠りに入ること ・寝不足は体に負担となり、さまざまな症状の原因となる ・夜は人は動かず早く眠ることが健康で元気な毎日の秘訣 |
■参考文献
『人体常在菌のはなし ―美人は菌でつくられる (集英社新書)』(青木 皐 著)
『「夜ふかし」の脳科学―子どもの心と体を壊すもの (中公新書ラクレ)』(神山潤 著)
『新装版 義経 (上) (文春文庫)』(司馬遼太郎 著)
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