自然栽培に学ぶストレス論・スパルタに学ぶ能力開眼法!

人生の苦難。できれば避けたいものですよね。でも艱難辛苦汝玉にす、そんな言葉があるように苦難と成長は一体のものであるのです。ココではストレスについて考えることで、ナチュラルライフに必要なまなざしを養っていきましょう。
■目次
1、ストレスは絶対悪なのか!?
2、真綿で包むかのような扱い!?
3、スパルタ農法に学ぶ環境整備とは!?
4、ストレスが能力開発のポイントなの!?
5、ヘレンケラーの言葉に人生の真実あり!
ストレスは悪いもの。
体に心にも緊張を与え続ける。その結果、ガンを始めとした様々な病気の呼び水になってしまう。
そのように思われています。
緊張が続けば気持も荒れていく。不機嫌で、いつもイライラ。仲の良かった家族や友人との間にも亀裂が入りやすくなる。
ストレスに良いことなんか何もない。“百害あって一利なし”。このように考えられているのです。
また、近年では、うつ病やPTSD、トラウマなどの引き金になることも盛んにいわれます。常に用心してコワゴワ接する。お互いにストレスを極力与えないように、慎重に振舞う。
そんな及び腰のような社会の空気も感じるのです。
でもストレスはとにかく悪いもの、そう決めつけてしまって良いのでしょうか?ストレスにだって良い面もあるのではなかろうか?
そんな風にも思うのです。そこで今回は「ストレス」について考えてみたいと思います。
■ストレスを与えないように!
手を繋いでみんなでゴールイン!
敗者を作らないために運動会ではこのような方法が取られている、以前大きな話題となりました。
それへの批判が集中したため、今は同じくらいの足の速さの子供同士で競わせているとのこと。力の差を感じさせない、無力感を与えないための配慮だそうです。
こうした工夫をすることで幼い子供の心にストレスやプレッシャーを与えないように配慮する。なるべく特定の子供を褒めないように、反対に叱らないように。
教育現場現場では腫れものに触るかのような対応を余儀なくされているとのことです。教師たちのストレスはいかがなものか?そう心配になってしまうのです。
上記は極端な例なのかもしれませんが、社会全体にこうした空気があることも事実なのでしょう。
でも、あえて悔しさや敗北感を感じさせることも子供の成長には不可欠なもの。こうした議論だって根強くあるのです。
■自然栽培に学ぶ育て方
肥料も農薬も一切使わない自然栽培は、真逆の育て方を行う農法です。
厳しさこそが愛、自然栽培は“スパルタ農法”と言えるのです。
もちろん同じ畑でタネを採取し続けてきたのなら、肥料なし・農薬なしは普通のことで、スパルタ式とは言えないのでしょう。
でも自然栽培でタネが土に馴染むには7年~8年の年月が必要になります。その間は市販されているタネを使わざるを得ないケースも多いのです。
市販のタネはその時点で肥料・農薬漬けにされています。成長過程では肥料と農薬を使うことを前提にタネが作られているのです。そうしたタネにとって肥料を与えない・農薬を使わないことはスパルタ以外の何ものでもない。
生きるためには何としても成長に必要な養分を自分で探し出さなくてはならない。人が肥料を与えない以上は、自分でどうにかしなくてはならないのです。
でも、
単純に「自分でエサをとりなさい」というだけでは作物は育ちません。タネを落とせば立派に育つ、それはあくまで最終的に目指す状態であって、いわば理想の世界。
そこに至るまでには、さまざまなプロセスが必要になるからです。肥料を与えない以上は、与えないなりの“環境整備”を行う必要があるからです。
最初は「土」。
柔らかく温かい土の状態を可能な限り整えること。水持ちがよく・水はけがよい、温かくて柔らかい、そんな土の状態を作る努力が欠かせないのです。
そして作物が地中深く、どこまでもその根を伸ばし必要な養分を探し出せるようにに、過去に使った肥料・農薬成分の残骸を土から取り除くことが大切になるのです。
もうひとつは、「植生」。
水を好むのか?嫌うのか?湿度はどうなのか?粗い土の起こしが適しているのか?それとも細かい土の方が良いのか?耕作者はこれらを考慮して、作物が精いっぱい頑張れるだけの環境を整備する必要があるのです。
「自然栽培」は放任栽培ではありません。あくまで人が積極的に栽培に参加して、作物が快適で喜ぶ環境づくりを必要とする農法なのです。
このように、スパルタで育った作物だからこそ逆境にも負けない強い。風が吹こうにもビクともしない。虫や病気にも強く、やられにくい。
こうした強い生命として成長し続けるのです。
過保護にすればするほど弱くなり、ちょっとの風にも倒れやくなってしまう。虫や病気に対する抵抗力も弱いのでカンタンに蹂躙されてしまう。甘やかすほどにたくさんの農薬を使わざるを得なくなるのです。
ストレスを与えないようにと最初から回避させるのではなく、過度にならないよう気を配ること。その上で適切なストレスを与え、頑張ってもらう。
それが逆境にも負けない生命を育む秘訣になるというわけです。
■ストレス善玉論
一定のストレスを与えることは、人のパフォーマンスを引き上げるといった研究結果があります。
これは1936年に「ストレス学説」を発表したハンス・セリエ博士が指摘していることでもあります。「セリエ曲線」ともいわれますが、ある程度の逆境を与えることで忍耐や辛抱、困難を克服する力が養われるという指摘です。
子供なら、その子の個性や特性を理解してあげることも必要になるのしょう。長所や短所を見極めて、少しずつ挑戦へと向かわせる。
時には手を貸し、フォローをし、時には一人で最大限頑張ってもらう。それが子供が人生を生き抜く上での力になるのです。
ストレスを遠ざけ、保護に保護を尽くしても、一人立ちをする時がやがて訪れます。そこは親がどうすることもできない場所でもあり、一人で立ち向かい、何とかしなくてはならない局面も多いのです。
過保護に徹することが本当に子供の未来にとって良いことなのかどうか?
安全で平和な社会を希求する気持ちを否定するつもりはありません。でも、人類の歴史において、本当に安全な社会が実在したことがあるのだろうか?
そう問いたくなる気持ちも捨てきれないのです。
■ヘレンケラーの言葉の真実
昔はよかった、昔は輝いていた。
ある一断面を切り取ればそうしたことも言えるのでしょう。しかし良くなかったことだってたくさんあるのです。
かつて社会主義・共産主義は平和と安全とを実現するものだと信じられてもいました。資本主義こそが諸悪の根源で人類を不平等でがんじがらめにしてしまう元凶と盛んに言われたわけです。
そこでは北朝鮮や中国は理想国家として考えられていました。人類の理想は宗教の分野でもしきりに語られますが、それが具現化したことがないことも事実だと思うのです。
「安全は存在せず、子供達も誰ひとり安全ではない。危険を避けるのも、危険に身をさらすのも同じくらい危険なことなのだ。人生は危険に満ちた冒険か、もしくは無か、そのどちらかを選ぶしかない」
ヘレンケラーの言葉です。
どんなに保護を与えても、リスクはどこにもつきまとうもの。安全は幻想に過ぎない、それが人生の真実ではないかと思うのです。
ストレスを受けても跳ね返すだけの力が欲しい。折れない心・負けない態度にこそ人生を充実させる秘訣がある。
ストレスに立ち向かうためには、健康で健全な体と心のあり方が大前提になります。日々の生活環境を整える必要を感じる今日この頃です。
今回は「ストレス」について考えてみました。
■このページのまとめ
・適度なストレスは成長に必要なもの ・自然栽培はスパルタ農法で環境整備を行い後は自力 ・ストレスが能力を拓きパフォーマンスを開花させる! ・理想は歴史上実現していない。現実は常に厳しいもの ・安全は神話で幻想に過ぎない。リスクの中を強く生き抜くこと |
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