尿素配合と民間療法・自然食や有機野菜のあり方を考える

■目次
1、尿素配合商材から思うこと
2、尿を使った民間療法の盲点は!?
3、免疫系の発動・病気の症状の正体は!?
4、美名のもとにイメージばかりの有機ビジネス!?
「尿素配合」
こうした商品を見かけますが、多くの人は大方良い印象を持たれているのでしょう。
”尿素って肌に良いんだよね”
”角質を溶かし潤い肌を実現!”
”乾燥から年齢肌を守ってくれるの”
このように思われるのかもしれません。尿素に含まれる美容成分が肌に効く!そんな風に言われますが、私などは、
“尿!?”
そう思ってしまいます。
“まさか人や動物の尿では?”
動物なら何の動物?人なら誰の尿なの!?このように疑ってしまうわけなのです。
そんな疑問から調べてみても、尿素の中身がどうにもハッキリしない。
もちろん大量生産品なのだから化学合成した尿素を使っているのでしょうが、一抹の不安を抱いしまうわけです。しっかり製造方法等を明記してもらいたいところです。
■民間療法の盲点は!?
民間療法の中には、自分の尿を治療に用いる。こうしたものもあるわけです。例えば、
皮膚の炎症には「尿」。
このように指導している療法もあるくらいですから。
尿に含まれるアンモニア成分が皮膚の炎症を抑え、症状を緩和する。ステロイドなどの化学薬品はキケンなので、天然由来の自分の尿を使った方が賢明・・・。
このように説明されていたのです。
人工の化学物質はキケンだけど、自然のものなら問題ない。たとえ排泄物の尿であっても利用すべし・・・。でも、それは本当に効果的で自然で正しい療法といえるのでしょうか?
確かに尿に含まれるアンモニアが肌の炎症を抑えてくれる、こうした良い面はあるのでしょう。野外でハチに刺されたらおしっこをかける、親からもそのように教わってきたのですから。
でも、その反面のデメリットだって確実にある。
尿にはアンモニア以外に体内で不要となった老廃物だって各種含まれている。覚せい剤使用者は尿検査でスグに分かってしまう。
このように尿には人工の化学物質をはじめとした様々な老廃物、異物なども含まれているのです。それを傷口に塗り込むことはわざわざ体外に出そうと努力した老廃物を再び体内に入れてしまう。
常にメリット・デメリットの両面を眺め、
天然由来だから安全!
このような短絡的な発想に陥らない、このことが大切ではないかと思うのです。
■病気の症状の正体は!?
皮膚の炎症は体から異物を排出するために、わざわざ体が起こしている治癒反応と考えることもできます。
異物の体内への侵入に対して、白血球などの免疫部隊が活動し血管を拡張し、血流を患部に流し込むことで体外に出そうとしている。
炎症、発熱、各種痛みやだるさは治癒に向かうための免疫発動のプロセスと考えることができるのです。
症状をすべて悪とみなし、薬剤などを用いて徹底的に叩こうとする。私たちの体は薬剤などに頼らなくても自らを守れるだけの能力が本来的に備わっている。
問題はその力に気づき自ら高めていく方向に向かうのか?それとも気づかぬままに、その能力を封じ込め低下させてしまうのか?
人工物の化学薬剤はダメだけど、漢方薬や民間療法なら体に優しい。そうした思ってしまいがちですが、どちらを用いるにしろ、症状を悪と見なし外部の力で力づくで抑え込んでいることに変わりはありません。
もっと自分の体を信じて、体のことは体に任す。こうした姿勢も大切なのではないかと思うのです。
■汚物が高価に感謝される!
人工物の化学肥料は悪いけど、自然由来の有機肥料なら安全。
農業・自然食の分野でもこうした思い込みが根強い。有機神話を背景に大量の家畜の糞尿肥料が田畑に投入されています。
発酵も未熟、質と量とを弁えない汚物・糞尿肥料が有機の美名のもとに使われている。それを、
“有機だから”
“オーガーニックなんで”
と思考停止に陥り、安全性に不安のある割高な有機野菜を購入し続けている。これが自然食の現状と言えるでしょう。
有機野菜は自然で安心、それはイメージ先行の話で使われている肥料は汚物の割合が非常に高い。質と量とを弁えず大量投入することで感染症のリスクが上がる。さらに肥料過多による硝酸性窒素の問題などがつきまといます。
自然のものを使っているから良い、そのようには決してならないわけなのです。
(※参考:『有機野菜の離乳食・赤ちゃんが葉野菜で窒息する!?』)
自然食とは、自然の摂理に学びそれを日々の食事に摂り入れるあり方です。
「何が自然で何が不自然か?」
それをきちんと見極めることが大切になりますね。
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