野菜不足解消の切り札は青汁やサプリで対策できるって本当!?

■目次
1、野菜不足は青汁・サプリで代用可能か!?
2、青汁に含まれる野菜の量の真実はいかに!?
3、添加されてる栄養素の正体はこんなもの!
4、サプリメント実験で分かった真実はこう!
5、いつも犠牲になるのはアレとコレばかり
野菜を食べる。
汚染時代を健康に生きる上で、大切な事がら。そう考えられています。でも、現代人はあまりに多忙で、なかなか充分な野菜を口にする機会を作りにくいことも事実。
忙しいのは良いとしても、それで健康を損なってしまえば元も子もない。そこで、
「青汁やサプリメント」
を野菜代わりに用いる方も少なくないのではないでしょうか。手軽に栄養補給ができるので、実にありがたいものなのですが、果たしてそれは
本当に体に良いのか?
野菜の代わりになり得るのか?
そこで今回は、野菜不足について考えることで、無投薬・無医療の生き方実現のヒントについて考えてみたいと思います。
■青汁は本当に健康なの!?
「青汁」はネットやテレビでも盛んに宣伝されていて、それさえ飲めば必要な野菜不足を充分補えるかのような宣伝を繰り返しています。中には、
“乳酸菌やコラーゲン”
などを配合したものもあるようで、いかにもそれ一杯で健康になれるかのような錯覚を与え続けているわけです。でも、青汁一袋に含まれる野菜の乾燥重量は、
「30g」
程度。ミニトマト1個程度の野菜しか含まれていないとサイエンスライターの鈴木佑氏は『服用危険』の中で述べているのです。
鈴木氏は著書の中で、野菜の量がどんなに豊富に含まれる青汁でも人参1本程度に過ぎないと述べ、それ一杯で健康になれるかのような宣伝のあり方は、
「問題ではないか?」
と述べているのです。手軽で簡単な青汁ではありますが、過剰な期待を持つことは禁物。野菜不足の解消を叶えるには、
“野菜を食べるしかない”
のが実際のところといわざるを得ないのです。
■添加される栄養は!?
また乳酸菌を配合していたり、さまざまな栄養分を添加したりしているものもありますが、それらはほとんどが
「発酵法」
で製造されたものばかり。発酵法は微生物・菌などに紫外線や放射線を浴びせかけて、突然変異を誘発させ、ビタミンや乳酸菌などをたくさん生成できるようにする方法のこと。
突然変異を誘発させて、それを殺菌剤や肉汁、化学調味料、その他栄養剤などを使って培養していく方法です。そのような不自然な形で製造された乳酸菌やビタミンなどをいくら摂っても、野菜の代わりにはならないばかりでなく、肝臓腎臓などの解毒器官に
負担をかける
結果になるばかりなのが実際のところなのでしょう。野菜不足を解消したいなら、手間でも面倒でも
「野菜を食べる」
ことが大切。それ以外に方法がないといわねばなりません。
■サプリの方はどうなの!?
それならばサプリメントなら野菜の代わりになるのでしょうか?
サプリメントもさまざまな栄養素のものが売られていますが、その多くが先に述べた「発酵法」で製造されたものがほとんどなのが現状です。
安価で特定の栄養素をカンタンに抽出できるので発酵法は広く用いられるのですが、それは自然の野菜に含まれる栄養素とは
“似て非なるもの”
いえるでしょう。ほとんどのサプリメントの効果は科学的にも医学的にも証明されていないものばかりなので、宣伝文句に乗らないことが大切です。
サプリメントを飲んだ際に、どのくらい血液中に栄養素が放出され、体の機能に役立つか?を実験した研究結果があります。
東邦大学薬学部の石神昭人准教授によって行われた実験で、ビタミンCを野菜とサプリメントから摂取した場合にどのくらい尿の中に排泄されるかを比較した内容です。
サプリメントから摂取した場合、2時間後に尿に含まれるビタミンCの量は飲む前の約2倍になり、血液中のビタミンC含有量は服用前とほとんど変わらなかったそうです。
つまりサプリの形で栄養素を飲んでも、ほとんどが尿として排泄されてしまう。つまり、
「飲むだけムダ」
実験結果がこのことを指し示しています。
これに対して野菜サラダからビタミンCを摂取した場合、2時間後に尿に含まれる量は服用前とほとんど変わらなかった。血液中のビタミンC含有量は食べる前の
“約2倍に増加”
していたとのことです。野菜不足の解消にはやはり野菜を食べるより他にない。こういうことになるのです。
■常に犠牲になるのは!?
このブログでも再三お伝えしていますが、サプリメントの錠剤1錠はすべてが有効成分というものではありません。
ビタミンCのサプリなら1錠丸ごとビタミンC!と思ってしまいがちなのですが、有効成分は全体のごく一部に過ぎないのです。
これは一般のクスリも同じなのですが、残りはすべて
「添加物」
なのです。防腐剤や着色料、崩壊剤や人工甘味料など、いろんな添加物が入っているので、野菜不足を補い健康になりたかっただけなのに、
“毒を入れ込む”
結果になってしまう。安易な発想はしっぺ返しに繋がりやすいわけなのです。
結局、便利さやスピードを求めればいつも犠牲になるのは、「味と安全性」です。商品売りたいだけのこうした品々にダマされないよう注意が必要になりますね。
■参考文献
・『服用危険 飲むと寿命が縮む薬・サプリ (鉄人文庫)』 鈴木 祐 著 鉄人文庫 刊
・『薬の常識はウソだらけ (健康人新書)』 三好 基晴 著
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